saison de karo 48

かの少女きんぽうげ科と思ふなり 中尾壽美子

きんぽうげ2



あなたには好みの女の子のタイプがあるかもしれない。

100パーセント3



例えば足首の細い女の子がいいだとか、やはり目の大きい女の子だなとか、

絶対に指の綺麗な女の子だとか・・・。


100パーセント4



よくわからないけれどゆっくり時間をかけて食事をする女の子にひかれるとか、そんな感じだ。


100パーセント9




「昨日100パーセントの女の子と道ですれちがったんだ」と僕は誰かに言う。



100パーセント1


「ふうん」と彼は答える。「美人だったのかい?」
「いや、そんなわけじゃないんだ」

「じゃあ、好みのタイプだったんだな」
「それが思い出せないんだ 目がどんな形をしていたとか、胸が大きいか小さいかとか、まるで何も覚えていないんだよ」
「変なものだな」
「変なものだよ」

きんぽうげ




「それで・・・」彼は退屈そうに言った。「何かしたのかい、声をかけるとか、あとをついていくとかさ」
「何もしない」と僕は言った。

「ただすれ違っただけさ」


100パーセント5


村上春樹 
『4月の晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』


この句は

かの少女毛莨科と思ふなり 中尾壽美子

               として発表されたものです。毛莨はきんぽうげです。 カロ

100パーセント6


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こんにちは from ovni | URL | 2012/04/05 Thu 18:39 [EDIT]
 かの少女きんぽうげ科と思ふなり 中尾壽美子

中尾さんの句集では、きんぽうげはひらがなでなく、「毛莨」という漢字になっていますね。
さいしょ、「毛莨」の字が読めず、一瞬、別の似た句かと思ってしまいました(笑)。
春がきましたね from カロ | URL | 2012/04/05 Thu 21:04 [EDIT]
ovniさま

 ありがとうございます。

 ovniさんはとてもお詳しいですね。

 中尾さんの作品ではどんな句がお好きでしょう。

 春の句では

 地球この半分は春かすていら  壽美子

 美味しそう。

 きんぽうげ・・・・

 「きんぽうげ」とルビをふろうかと思ったのですが、アップすると
 
 毛莨(きんぽうげ)となってしまうのですよね。・・・それで・・・。

 本文の最後に漢字の方も書いておきますね。


 ところで、

 かの少女きんぽうげかと思ふなり

 きんぽうげかと思った・・・・これも素敵ですネ。


 だんだんに己かがやき金鳳華  中村汀女

 汀女さんにはめずらしくナルな感じ・・・・。

                               カロ

 

 

 
 
毛莨 from ovni | URL | 2012/04/10 Tue 09:12 [EDIT]
いつもカロさんのところで、勉強させていただいています。

ところで、歳時記をめくってみると きんぽうげを毛莨とあてている句はみあたらないですね。ひらがながなんとなくいちばん多いような。
そこをあえて、この漢字を使ったからには、やはりそれなりのわけがあったのでしょうか。少女の愛らしさときんぽうげというひらがなのもつかわいらしさをあえて拒否したのでしょうか。
いろいろ考えてみるのも楽しいですね。すてきな句を紹介してくださってありがとう!

ところで、中尾さんの句集は持っておらず、いつも折にふれて重宝しているのは、「女流俳句集成・全一巻」(立風書房刊)です。
収録されている句が、すべてどの句集から採られたか出ています。

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