saison de karo 45

如月も尽きたる富士の疲れかな 中村苑子

富士3

東から月が上る。
月がだんだん高くなってきても、西の山には夕映えがしている。
富士山は全身バラ色に染まっている。

富士2


河口湖畔の町の灯りは信号のように、めくばせのように、息をしているように見える。


富士7


夜半に雨の音がしていたが、起きてみると、雪はうすく積もってまだ降りやまない。


昼 ふかしパン、キャベツ酢漬、ベーコンスープ、紅茶

富士10
富士6


雪は止まない。夕方、鳥の鳴き声がしたので晴れてきたのかと思ったが降り続く。雪が降っているなかでも鳥は鳴いていた。

富士11


夜も止まない。凍結を恐れ、車のサイドブレーキを外しに行くと、車は雪の中に埋まっている。
風が吹いて雪は横殴りに眼や口に入ってくるが、そのわりに寒くない。春の雪である。

武田百合子『富士日記』



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