カロ歳時記  

      saison de karo 98


                      豆腐屋の笛で夕餉にする 種田山頭火

                                                   とうふ1



                     橋場の屋が、今朝とどけてくれたと油揚げを、

                        細く切ってへ入れ、小さな火鉢にかけた。

                           彦次郎が何よりの好物のであった。

                              を台所のかまどへかけておいてから、

                                 彦次郎は焼海苔を飲み始めた。

                                    の冷えに、はことにうまい。


                                                 池波正太郎  『梅雨の


 
               あめ2
                          


                       私が書いた短編小説で『』というのがある。

                      いまだに、「はよかった。」と言ってくれる人たちが多い。

                          主人公は三十七、八歳の「殺し屋」であるが、こういうときは私も、

                      いたらぬながら 「殺し屋」になりきって書く。

                           殺し屋なぞは、もっともむずかしく、しい。

                        この主人公は浅草のはずれの塩入土手の畑の中のに住んでいて、

                           「ふさ楊枝」をつくっている。この商売が彼の「かくれ蓑」なのだ。

                             にひっそりと暮らしていて、だから三食の支度も自分でするし、

                         また庖丁をとるのを楽しみにしている男だ。

                                                            池波正太郎  『の情景』


                                                 あめ5


                                                                
あめ11
                           
    

                           あめ4


                        池波正太郎の短編『』は食通作家ならではの時代小説。

                            作家お気に入りの作品だったらしく、元祖グルメ本的な著書『の情景』にも

                                           おへのこだわりと共に書き込まれています。


                                                                   雨3
                                                                        

                                     とうふ5

                                                     種田山頭火
                       

                一方のは、おを愛しおに飲まれ・・・。

            大地主の息子でしたが、父母の不和、母の自死など、不幸の連鎖、お酒の不始末が追い打ちをかけます。
                     
                           やがてし、の末、ひとりで亡くなります。

                          「豆腐屋」の句はお寺を転々としていた頃の作。

                           没後数十年、起こった山頭火ブーム。


                                   あめ8





                          の句は、俳句の世界では実はあまり評価されていません。

                          彼の句は的で、内的しさに欠くという見方が大勢です。

                              相対的には確かにそうですが・・・。

                        彼は本当にい人でした。

                            でも、そのさが、句と私たちとを近付けてくれるのです。


                             みんなやっぱりき。

                                                             カロ


                           とうふ6

                                        山頭火 姿


                                      あめ7




                 うどん供へて、母よ、わたくしもいただきまする  山頭火


                            とうふ3



                    、日本人のソウルフードは梅雨どき、体調をくずしやすい頃は大活躍。



                            あめ6



                    に殺し屋の彦次郎は別の男と争い、

                     却って殺されてしまうのだが、

                   その死体を発見するのが、

                    彦次郎にをとどけにくる豆腐屋になってくる。

                       ならざるを得ないように、そこへペンが走って行くのである。

                                              池波正太郎  『の情景』



              彦次郎は右手に短刀をつかんだまま倒れていた。

                   家の門口の々と茂ったの木の下を

                       屋が悲鳴をあげて走り去っていった。

                                                  『の湯豆腐』
                          




                     とうふ4

                                  むかしのおやさん。デリバリーだった・・・。


                                         雨花
                      



              
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