カロ歳時記 saison de karo 82


                     光から生まれてきたり露の玉 久保るみ子


              露



                                      露似真珠月似弓


 
                       露は真珠に似たり 月は弓に似たり     白楽天



                                                 月光1




       長い間便りを書かなかった友人に、その言い訳も述べず、まず想い出した白楽天の詩句を書いた。

   
                                                 串田孫一       『 についての手紙』


 


                     露1





このところ、に見惚れて時間潰しをしています。

これまでもを見る機会は多かった筈なのに、

それに心を奪われるような見方をしていなかったのが残念でたまりません。



まだそれを書くには到っていませんが、物語をひとつ考えています。

ダイヤモンドと一滴のと、どちらを選ぶかという重大な場面を入れるつもりです。

と言えば、もう筋が読めてしまったかもしれませんが、

の方が選ばれることになります。




                                                  
 


                     露5





外国の昔話によくあるような、お姫さまへの捧げものとして、

金持ちの息子がダイヤモンドを贈り、

一方の貧しい漁夫は、朝毎に草木の葉先に宿るを贈ることにします。

そして、お姫さまは、ダイヤモンドを返してを受け取るという物語。





                         露4





は儚く消えます。

朝の光が届くと、それは色を変え、高貴な恍惚にきらめきながら、

あっさりと消えて行きます。もし、それが消えて行くものでないならば、一日中見続けていても

飽きるようなことはないでしょうし、

函に入れて集められるものならば、毎日これを集めていたかも知れません。


いや、実際に消えないならば、集めて函に入れようなどとは思わないでしょう。




こんな手紙だった。





                       露3





     夜が明けて、歩きなれた小径を、いろいろに辿って、を見て廻った。


     小さいながら宇宙を直截にかたどり、球状態にあこがれ、

     固体となってその残骸をいつまでも晒すのをおそれて、

     かがやきつつ消滅する知恵を持っているようにも見えた。



                                                  『 についての手紙』




            久保るみ子 1950~2011

                       英米文学専攻 句風は無欲に尽きる。

  
            
            白桃のなかのを包みたる           
            
                       芋の大きくなれば落ちゆけり 

                                       るみ子       
     



                露2



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