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        歳時記
               saison de karo 

                                     討ち入りの日はに居ることとせり  大串章

        12月14日これ (2)


                   今年もあとひと月。  押し詰まってきました。

          日は赤穂浪士討ち入りの日。  
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         その夕方から催して夜になってから降り出したは、 一夜で江戸の町を銀世界とし、

               冬の威厳を知らせ、多忙の町をひっそりとさせたのである。  翌日は小やみになったが、

                       夜からまただった。 

               ・・・出掛けよう。 のくちびるが動いて、浪士らは立ち上がって静粛に外へ出た。

                     つめたい風が吹いていた。 

                                              大佛次郎  「赤穂浪士」     

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            の小説「」は、史実を追いながらも、

     多彩な登場人物、用心棒、女スパイ、盗賊など入り乱れて、

                            討ち入りのへなだれ込んでゆく名作。読ませます。

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              事件の発端は元禄十四年(1701年)春。 

                     朝廷勅使の接待役赤穂藩主が、殿中松の廊下で乱心、

                   行事の指南役、に切りつけて傷を負わせたという事件。
   
               吉良氏は高家と言われる身分、代々儀式一般を司り、公家の作法にも通じていました。

    接待を務める大名は指南役に付け届け(いわゆるワイロですね)をする習いでしたが、内匠頭はそんな悪習をいます。

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                                                                    狩野探幽

  賄賂に与れなかった上野介が〈〉と、非礼を重ねたのに立腹、内匠頭が抜刀のに出たという次第。

    武家のしきたりでは、争いはが常識でしたが、吉良氏とつながりの深かった実力者柳沢吉保の意向もあって、

                 高齢の上野介にはおとがめもなく、一方、内匠頭は切腹、赤穂藩は断絶となります。

                   後はおなじみ、主君のあだを打つために命をかける浪士の物語。

                     彼等が満を持して江戸吉良邸へ夜討ちをかけたのが翌年の

           元禄年 日でした。


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                                                   寛永寺の鐘。 昔も今も時を刻んで鳴ります。       
          

                   ひとつ売れぬ日はなし江戸の春  宝井其角

                      江戸の繁栄ぶりがうかがえる句は「」冒頭に引用されています。

          作者は芭蕉の高弟のひとり。 歌舞伎の外伝にも登場する文人です。 

                「赤穂浪士」では浪士の俳諧の師として描かれ、

                          討ち入り間近の源吾と語り合う場面があります。

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                                         大高源吾 忠臣蔵では大鷲文吾 強そう。
                                      源吾は子葉と号し句集や紀行文も遺しました。


              其角は、「ち入りは?」などと尋ねることもなく、のんびりと、り言のように語りました。

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                                           宝井其角  歌舞伎忠臣蔵外伝 「松浦の太鼓」より 其角役は中村歌六

                      も、この世のものなら、いくら浴びても、平気だと思いますのさ。

               いや、人間持って生まれたように生きるよりほかはないじゃありませんか。

                      ふと、ばらばらと障子をたたくものがあった。

                                          お、だ。
                                                                大佛次郎  「赤穂浪士」 

          やわらかな生き方を説く。 武門の意地に生きるですが、師の言葉に、かにうなずきます。
       

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                                                i-img1200x900-1569238629iz7ryw49888.jpg
             
            ながら、其角と源吾の交友は後世のフィクション。 元禄を代表する一大ページェント討ち入り事件と、

                           よく知られた俳人が、の中で結びつけられたもののようです。


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                                                  鈴木春信  

               
                               あれきけと時雨来る夜のの声  宝井其角
                                                           まさに江戸の

     円山応挙 雪松図屏風
                                                             円山応挙 雪松図屏風

                    山をぬくも折れて  大高源吾 
                 討ち入りで傷を負ったの作とされる句。  
                           負傷しているのに、お酒!を飲んで、ヨロヨロ。 

                          義士討入の日なりけり   安住 敦 
                               源吾句をけていますネ。

                                         橋本雅邦 (2)
                                                                   橋本雅邦  松月図

                           炉開きや庭はの跡もなし 大石内蔵助
                   大石内蔵助が討ち入り前、浪士のひとりに送ったという句。 
           茶会に紛れて密談でもしたのか、大事を前にしての心境か。 読みしたい!   

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                           大石内蔵助 忠臣蔵では大星由良助 ちなみにご本人はこんなにハンサムではなかったよう。

                      義士会やなく注ぐ柄杓の湯  大野好子
                        これも茶会の句でしょう。内蔵助句とかさなってかです。

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           大石内蔵助はが好きでした。 山科の閑居にも植えていたとか。 元禄のらしい華やかな好み。

                               美しうを咲くやぼたん  加賀千代女 
                                        千代女は元禄も末の生まれ。 な詠風です。

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                                                         菱川師宣    

                      バターhaskap

                             大義よく死なしむる義士祭   岡本眸
                   20世紀のは仇討という行為をこのように詠みました。
               義士祭とは、4月にで行われる義士追悼会のこと。
                              わたしはなぜかこの理屈っぽい句がき。   カロ

                              068 (2)

                      見て義士討ち入りの日と思ふ  加倉井秋を
                        小さな天窓が句をえてかっこいい!

                                    ゆきsyou
          

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           を冠した俳句賞、

      第回 宝井其角顕彰 晋翁忌「俳句俳文大賞」が作品を募集しています。

                  どうぞをお寄せください。 

                   1 未発表の俳句作品句、同人誌発表作品は可です。題名をおつけください。

                    俳文  こちらも題名をおつけください。
                        (俳句一句以上をふくむ800字以内の小文、内容は自由です)

                   1、2どちらでも、また、両方ご応募いただいても結構です。

                  応募一点につき参加費二千円を郵便小為替にてご同封ください。

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                   送り先  〒257-0024 秦野市名古木117の1「俳句俳文大賞」係

                           め切りは、2020年日です。 発表は3月下旬に通知いたします。

                2020年4月4日、其角の菩提寺 伊勢原市のにおいて

               大賞および各賞受賞者の授賞式、みなさんと選者、スタッフで記念の句会をおこないます。
           
                                   

                  宝井其角研究家、 「詩あきんど」代表 

                                  「玉藻」代表 

                            「青山俳句工場」代表 

                                           

                           作品お待ちしております。 ふるってご応募くださいませ。

            第5回俳句俳文大賞のはこちらです。 

                          http://kikaku.boo.jp/haiku/2020kuei.html


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                  討ち入りの日はに居ることとせり  大串章
                                     それがかも。
                       もちろん〈〉は〈〉とお読みくさだい!

                                 歳末を。   カロ             
    
                                              DdJgBDOU8AA-hWK (2)                             
                      
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     歳時記
           saison de karo 

                                         をのこさず食べて冬   山川和子
            
           2012 7 お弁当

                                       suzukumemo1ume.png                             

                              わたしが子供だった、だれもみな家の近くの小学校に通った。

                    わたしの家なども、縁側に立てば庭の向こうに校舎が見えた。

                                                               三國一朗

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               昼休みには、一度家にってご飯を食べ、一休みしてまた登校する。

           さして家がくもないのに、弁当を持って学校へ来る子が何人かいたのは、

       家庭の事情のためだったのだろう。 昼ご飯に帰宅することを習慣にしていたわたしは、

           あの弁当というものを食べてみたいものだと、かねがね思っていた。

                                                       三國一朗  「肩書のない名刺」

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                                         三國一朗(1921~2000)

                            (1921~2000)は放送作家。

                      テレビの司会、ディスクジョッキー等々、知的で親しみやすいキャラでした人です。 

                         エッセイや文化論の執筆にも秀でていました。

                 愉快な話、面白い話、とした話・・・。

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              弁当にうれしく笹子鳴く  岸本尚毅
                         笹子とは、のうぐいす。 牛蒡はゴボウ、楽しいマッチング。

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                                                                       きんぴら   
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              午前の授業のあいだにがはげしく降りだしたことがあった。

          この雨にぬれて帰るのかと、ゆううつになりながら昼休みに脱履場へ出ていくと、

                  そこにうちの(いまのお手伝いさん)がきている。

          傘をとどけにきたのかと思って見ると、傘ではなく、い布の包みを持っている。

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          ねえやは、母がつくったを届けにきたのであった。 わたしは歓喜した。

      それ以来、わたしは雨が降ると、たとえ傘を持って来ていても、ねえやが届けてくれるお弁当をつようになった。

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          いつも弁当を届けてくれたこのねえやは、良縁を得て、大須の洋服屋さんに嫁いだ。

            作った人の心が食べ物に、と言うが、わたしはあまり関心を持たない。

              ただ、強いてを問題にするなら、話はやはり弁当になるだろう。

                弁当はあきらかに、かがかのために作るものだからだ。

                                                         三國一朗  「肩書のない名刺」

                                                      imagesSAH02D3M (2)
                          
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                                     甘夏の薄皮をとった労作。 かにかまと玉子の超かんたん巻きずし。

             ○○年前、だった息子に毎日作っていたお弁当の写真を発見。

                                                       kamera (2)                       
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              甘夏かグレープフルーツか、記憶なし。
                           ソーセージ、からあげ、材料いつもかぶり気味。
                 
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                                                  困った時のそぼろご飯。 こんにゃくゼリーがj空白をふさぐ。
              140425m (2)
                             当時はネットが今ほどんではなく、お弁当サイトもなかったので、

                          にまかせて写真を撮ってはアルバムに貼っていました。

                 ちょっとかった朝。なつかし・・・。
                                                                     カロ

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           やはり困った時のいなりずし。 我ながら色目わるし。 ここでもこんにゃくゼリーが活躍。

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                      いなりずしに秋たちにけり  川崎展宏
                            お弁当の折り詰めに違いなし。

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                   東京名物 某寿司店のいなりずし コロッケみたいに見えるのは、うすあげを裏返してあるから。


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                     第二次世界大戦中、サハリンのにいたとき、 演習の昼休み、

           自分の飯盒をあけた班長が、突然ひどくりだして、わたしたち初年兵をどなりつけたことがあった。

                                                          三國一朗

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                班長の飯盒には、副食のの切り身が、なぜか、おかず入れのほうになく、

          飯の上に、まるで放り込んだように置かれてあった。 班長の弁当をつくるのは初年兵の役目である。

                しかし、これくらいのことで、何もそんなに怒らなくても、とわたしは思った。

                                                sake_kirimi_30018-300x300 (2)  
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              班長は出身の軍曹だったが、彼の心中が本当に理解できたのは、

         後年、わたしがの東京で勤め人のくらしをはじめてからのことである。

               弁当を持ってきにでるということの底には、言い知れぬ悲しみのようなものがひそんでいる。

                        それは、経験者にしかわからないものだ。 

                                                三國一朗  「肩書きのない名刺」


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                  唐突ですが、鮭といえば、つい思い出すのがこの絵。 その名も「

                       日本近代絵画の祖のひとり、作。 迫真の写実。

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             塩鮭をねぶりてもきたきわれか  室生犀星
                           小説家、詩人でもあった。  という言葉の切実さ。
 
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                                    弁当を開けばの蝿の来る  高浜虚子
                                             詠者は蝿をしているみたい。

                万頭の一個の霧ふかし  和田耕三郎 
                         中国紀行の由。 あたたかく、なんだかない昼食。

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                               より人出て昼食す   桑原三郎 
                                 おむすびととウィンナか。

                                                         11884-300x300.jpg
                    沢庵とにこころ休めをり   鈴木鷹夫
                        そして、作ってくれたのことを考える。 
                   
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                                   をのこさず食べて冬   山川和子
                                            作ったもうれしい。  カロ

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