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    歳時記 
            saison de karo

                                        でお越しください  遠山陽子

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         この名前は、

                   「生家の父が

                   の当りたるかな  虚子

                   にちなんでつけてくれた名前・・・。」

                                                遠山陽子  『遠音』 あとがき

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                   ともに俳句の申し子、遠山さん。  個人誌『』は、本年41号を迎えました。  新作を。

                           眼鏡かけ百歳のが見ゆ
                                    眼鏡は魔法の眼鏡!でした。  

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                                       礼服やうまく泣けずに見る 
                              どうしようもなくけてしまう時もありますけれど。

                                                sazanka2457 (2)
       バターhaskap 
 
                          皆既月食根を絡めあふ
                               これは女ののことか・・。

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                                          さまよひてをりの貌の中
                            遠山さんが見せてくれる薔薇と言葉の

                                            kuroba1 (2)
                礼服と山茶花、皆既月食と寒牡丹、〈さまよひて〉と白薔薇。 

                     音楽的な必然を感じさせるなしらべ。
                  
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                     の弦のように慄え、韻く心を持ち続けたいとの思いがあった。

                                                           遠山陽子 『弦響』 あとがき

                                 wakaba1.png    

                  『』『』など、遠山さんの句集には音楽的なタイトルが多いのですね。 

          句が持つ〈〉を聞き逃さぬようにしたいです。 遠山さんはに師事。三橋研究でも知られます。
     
               今号には、わたしの大好きな三橋句の鑑賞が掲載されていました。

                   をあげては来りけり   敏雄

           〈この世の友〉と意識的に言うことは、〈かの世の友〉を当然っているということである。

               「、しばらく」と手を挙げて近づいてくる友。  その時敏雄は、

                 既に彼の世に居るはずの友が親しげに近づいてくる幻影を、

                    現実の彼にねて見ているのである。       陽子

                                           ! 深い。  カロ
 

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                     に文豪妾宅の花   陽子 『弦』
                                 むめは

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            浮世はぼんのう地獄で苦しい辛いことのみ多く、

                     にんげんの知恵にては計らいにくく、

                              知らず知らずを重ねるものゆえ・・・。

                                                     円地文子  『


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                                                           鏑木清方  「築地明石町」

                   の句は、円地文子の名作『』をベースに詠まれたもの。

       『女坂』のヒロインは、明治初期、警察官僚を夫に持つ賢婦人。 

               句に詠まれたような不幸にもえ、名士の妻としての人生のを登り続けます。

                   晩年を迎えたヒロインの心をよぎるのは・・・。

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                わたしのきたすべては空しい甲斐のないものだったのだろうか。

                い中を手探ってゆくようにおぼつかない。そうして、探ってゆく手に触れるのは、

                色のない冷たいものばかり。 いつ果てるともないが続いている。

                、そのてには必ずトンネルを抜けたあとのような明るい世界が待っている。

                絶望してはいけない。 らなければ、登り続けなければ、

                して坂の上へは出られないのだ。
                                                      『女坂』
 
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                  豊かなお生れのさんにも、葛藤や曲折の月日がありました。

                    遠山さんの句は、辛苦や不運をするどく客観する姿勢からまれてきます。

                      そのうえで、いとけないもの、非力な存在にはやさしい目が。

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                             子鯨がまずを吹くは来ぬ   陽子 『弦』
                                      「」が楽しく軽やか。   
                                                                            
                          河馬の仔が生れめるの星
                             を滲ませるのは、赤ちゃんを得たお母さんの

                                                              233-free-character (2)syou
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              既刊句集からも、の句の数々を。

                                       さして見てをれば来たりけり
                           やわらかで、どこかしい春です。

                                         下村観山 春雨 (2)
                                                                   下村観山 春雨

              の中に溶け頃のの海
                           たぶん飴?とつい自分の好みが。

                   逋ス鬲夲シ狙convert_20151222032813

               はあけぼの縮緬じやこを
                         もごはんにひとつまみ。

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                                                                ちりめんじゃこのお酢の物
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                        咲く駅ももなくなつて   
                                            さくらだけはっています。       
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                                      鳥帰るはとつくにててをり
                              なにもかもててゆく。

                慄へより受信中 
                         、お久しぶり。元気?  
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                     でお越しください   遠山陽子

                           この世も黄泉も、たけなわ。   カロ
                                                          151-thumb-140x140-214小さい (3)
                
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        歳時記  
              saison de karo                           

                                    摘むは来世も摘む  後閑達雄

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                                        vegetable_yomogi小  ra-menn.png  vegetable_yomogi小 (2)
                                      
        俳句は鬱病がひどい時にからすすめられ始めました。

            最初はも外に出られぬ私に母が「ラーメンでも食べにいかない?」と言うのででかけました。

                  途中や帰りにを見たり、を探したりするようになりました。
                                                                  後閑達雄

                                IMG_1976 (2)

            ・・・母が自分の句を二句読み上げ、「がいい?」と尋ねてきました。

        「よくわからない」と言うと、「聴いた感じでのいい方を選んで」と母の俳句教室が始まりました。

               えやのスーツの仕付け糸という句を作ったら、母がすごくほめてくれました。

                 こうして私の俳句人生はまりました。

     数年後、はアルツハイマーを発症。 今まで母に連れられていた私が介護をすることになり、

                      母を連れてくことになりました。

           現在は要介護5です。 ベットと車椅子の生活です。 しゃべれません。
                                                                  後閑達雄

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                        鏑木清方 「早春」
                                              E3818BE3819FE381B0E381BFE38080E7B791E89189-thumbnail2.jpg                                   
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          俳人さんは、ひとりぐらし。

            ご自身も闘病を続けながら、今は介護施設におられるお母様を見舞うが続いています。   
                     
                 でも、後閑さんの句にはいつもどこかにるさが灯っています。

                       読むと、こちらまでるさをいただけるような言葉です。 

                            句集『』、『』から、やさしく響く句をご紹介します!        カロ

                          fajnyogro.jpg                                             
                                                                       fainyogro
                 
                 ラ母にピントを合はせけり
                              どんなが撮れたかな?

                                  寝してご飯の炊けるひかな
                     お母様が朝食を作ってくださっていた頃の句でしょうか。 のひとときネ。

                           vegetable_yomogi小 (3)  yomogi2.jpg  vegetable_yomogi小 (4)
                                        
                         
                    春立ちぬの肌着をみつつ
                                 息子さん。

            親知らず抜かずにすんで土手
                               かった!

                   2014041117510037asyou.jpg

                               yun_2504.jpg

                  の花や自由時間の
                                     ぼんやりと菜のを見ていましょう!


                           ジョヴァンニ・バッティスタ・サルヴィ 聖母子1 (2)
                                                     サルヴィ 聖母子   

               6e212 (2)syou                             

                   吾よりも母の手あたたかし
                        母の手があたたかいのは、たちのをあたためてあげるため。

                         もなくて居る花はこべ
                               ちょっと

                                            シロツメクサswebryinfo (2)

                                                 母と手のひら合はせけり
                               お母様も感じられたことでしょう。

               諏訪さん10

                             摘むは来世も摘む  達雄
                         これはの母へ詠われた言葉。

               vegetable_yomogi小 (4)    諏訪さん3   vegetable_yomogi小 (2)       
                                              
                    蓬は日本に昔からある草。 のように華やかではありませんが、

                         春の大切なであった時代も。

                 源氏物語にも〈〉の巻があります。  

           あるスキャンダル(女性がらみ)に巻き込まれた若き源氏はしばらく都を離れ、須磨に蟄居。 

                を許された時、彼は、困難を乗り越えて大人に成長していました。

                        都の愛人たちとも久しぶりのを果たします。 

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                                                           源氏物語 十五帖 蓬生 復元図   

         地味でおとなしい姫君、のことはすっかり忘れていましたが、ふと通りかかった深いお邸・・・。   

                  ここはあの末摘花の君のお住まい、なんとれ果てていることか。

    ねてもわれこそ訪はめもなく深きのもとの心を 

          路も見えない深い蓬のなか、あなたの変わらぬおをさがして、訪ねてまいりました。

                     ・・・とか言って、源氏は邸内に入ります。

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          末摘花は外の恋人も持たず、ただの訪れを待っていたのでした。 感激の再会、となるべきところ、

             姫君はずかしがってばかり・・・蓬のように素朴な味わいの源氏物語十五帖〈〉の巻。

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                      。 目立たないけれど、春をさきがけて土手や野をいろどるやさしい草。 

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        おらがやそこらのになる 小林一茶
                       なんとおおらか。 の草で餅づくり。 ミニマムな生活いいな~。 

                              なつ2

              草ひとりは遠くに沿ひ 田中王城
                           遠くにいるのは、やはりおさん?

                  20140531152541b89 (2)

                         低くしての喜ぶ  斎藤玄
                           な可愛い方なのですね。

                     
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                   籠のしをれて出でにけり  高浜虚子
                                しおれた蓬はりを増して。

                                   yomogi3.jpg                              

               摘むは来世も摘む  後閑達雄

                             が来た!!  カロ

                kyoukai1.jpg vegetable_yomogi小 (4) kyoukai1.jpg