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    歳時記 
            saison de karo

                         でお越しください  遠山陽子

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      この名前は、

                   「生家の父が

          の当りたるかな  虚子

               にちなんでつけてくれた名前・・・。」

                                遠山陽子  『遠音』 あとがき

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      ともに俳句の申し子、遠山さん。  個人誌『』は、本年41号を迎えました。  新作を。

                    眼鏡かけ百歳のが見ゆ
                 眼鏡は魔法の眼鏡!でした。  

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         礼服やうまく泣けずに見る 
                    どうしようもなくけてしまう時もありますけれど。

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       バターhaskap 
 
    皆既月食根を絡めあふ
           これは女ののことか・・。

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         さまよひてをりの貌の中
        遠山さんが見せてくれる薔薇と言葉の

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        礼服と山茶花、皆既月食と寒牡丹、〈さまよひて〉と白薔薇。 

             音楽的な必然を感じさせるなしらべ。
                  
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      の弦のように慄え、韻く心を持ち続けたいとの思いがあった。

                                遠山陽子 『弦響』 あとがき

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    『』『』など、遠山さんの句集には音楽的なタイトルが多いのですね。 

  句が持つ〈〉を聞き逃さぬようにしたいです。 遠山さんはに師事。三橋研究でも知られます。
     
       今号には、わたしの大好きな三橋句の鑑賞が掲載されていました。

       をあげては来りけり   敏雄

       〈この世の友〉と意識的に言うことは、〈かの世の友〉を当然っているということである。

    「、しばらく」と手を挙げて近づいてくる友。  その時敏雄は、

          既に彼の世に居るはずの友が親しげに近づいてくる幻影を、

  現実の彼にねて見ているのである。       

                                  陽子

   ! 深い。  カロ
 

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           に文豪妾宅の花   陽子 『弦』
                    むめは

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      浮世はぼんのう地獄で苦しい辛いことのみ多く、

                 にんげんの知恵にては計らいにくく、

       知らず知らずを重ねるものゆえ・・・。

          円地文子  『


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                 鏑木清方  「築地明石町」

       の句は、円地文子の名作『』をベースに詠まれたもの。

     『女坂』のヒロインは、明治初期、警察官僚を夫に持つ賢婦人。 

     句に詠まれたような不幸にもえ、名士の妻としての人生のを登り続けます。

     晩年を迎えたヒロインの心をよぎるのは・・・。

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     わたしのきたすべては空しい甲斐のないものだったのだろうか。

       い中を手探ってゆくようにおぼつかない。そうして、探ってゆく手に触れるのは、

        色のない冷たいものばかり。 いつ果てるともないが続いている。

    、そのてには

               必ずトンネルを抜けたあとのような明るい世界が待っている。

      絶望してはいけない。 らなければ、登り続けなければ、

       して坂の上へは出られないのだ。

                                                 『女坂』
 
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        豊かなお生れのさんにも、葛藤や曲折の月日がありました。

       遠山さんの句は、辛苦や不運をするどく客観する姿勢からまれてきます。

           そのうえで、いとけないもの、非力な存在にはやさしい目が。

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       子鯨がまずを吹くは来ぬ   陽子 『弦』
              「」が楽しく軽やか。   
                                                                            
     河馬の仔が生れめるの星
           を滲ませるのは、赤ちゃんを得たお母さんの

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     既刊句集からも、の句の数々を。

                        さして見てをれば来たりけり
              やわらかで、どこかしい春です。

        下村観山 春雨 (2)
                  下村観山 春雨

     の中に溶け頃のの海
          たぶん飴?とつい自分の好みが。

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   はあけぼの縮緬じやこを
             もごはんにひとつまみ。

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                 ちりめんじゃこのお酢の物

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  咲く駅ももなくなつて   
         さくらだけはっています。     
  
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       鳥帰るはとつくにててをり
          なにもかもててゆく。

     慄へより受信中 
             、お久しぶり。元気?  

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 でお越しください   遠山陽子

    この世も黄泉も、たけなわ。   カロ

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        歳時記  
              saison de karo                           

                       摘むは来世も摘む  後閑達雄

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    俳句は鬱病がひどい時にからすすめられ始めました。

  最初はも外に出られぬ私に母が「ラーメンでも食べにいかない?」と言うのででかけました。

    途中や帰りにを見たり、を探したりするようになりました。
                                         後閑達雄

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        ・・・母が自分の句を二句読み上げ、「がいい?」と尋ねてきました。

   「よくわからない」と言うと、「聴いた感じでのいい方を選んで」と母の俳句教室が始まりました。

          えやのスーツの仕付け糸という句を作ったら、母がすごくほめてくれました。

        こうして私の俳句人生はまりました。

    数年後、はアルツハイマーを発症。

               今まで母に連れられていた私が介護をすることになり、

        母を連れてくことになりました。

        現在は要介護5です。 

                    ベットと車椅子の生活です。 しゃべれません。
                               
                                            後閑達雄

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            鏑木清方 「早春」

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      俳人さんは、ひとりぐらし。

 ご自身も闘病を続けながら、今は介護施設におられるお母様を見舞うが続いています。   
                     
       でも、後閑さんの句にはいつもどこかにるさが灯っています。

            読むと、こちらまでるさをいただけるような言葉です。 

       句集『』、『』から、

                          やさしく響く句をご紹介します!    カロ

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              fainyogro
                
      ラ母にピントを合はせけり
          どんなが撮れたかな?

     寝してご飯の炊けるひかな
          お母様が朝食を作ってくださっていた頃の句でしょうか。
                            のひとときネ。

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      春立ちぬの肌着をみつつ
                 息子さん。

    親知らず抜かずにすんで土手
          かった!

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      の花や自由時間の
        ぼんやりと菜のを見ていましょう!


      ジョヴァンニ・バッティスタ・サルヴィ 聖母子1 (2)
                     サルヴィ 聖母子   

               6e212 (2)syou                             

  吾よりも母の手あたたかし
            母の手があたたかいのは、たちのをあたためてあげるため。

              もなくて居る花はこべ
                      ちょっと

                    シロツメクサswebryinfo (2)

                   母と手のひら合はせけり
             お母様も感じられたことでしょう。

                  諏訪さん10

      摘むは来世も摘む  達雄
        これはの母へ詠われた言葉。

               vegetable_yomogi小 (4)    諏訪さん3   vegetable_yomogi小 (2)       
                                              
           蓬は日本に昔からある草。 のように華やかではありませんが、

         春の大切なであった時代も。

       源氏物語にも〈〉の巻があります。  

    あるスキャンダル(女性がらみ)に巻き込まれた若き源氏はしばらく都を離れ、須磨に蟄居。 

      を許された時、彼は、困難を乗り越えて大人に成長していました。

 都の愛人たちとも久しぶりのを果たします。 

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                               源氏物語 十五帖 蓬生 復元図   

    地味でおとなしい姫君、のことはすっかり忘れていましたが、

     ふと通りかかった深いお邸・・・。   

    ここはあの末摘花の君のお住まい、なんとれ果てていることか。

 ねてもわれこそ訪はめもなく
          深きのもとの心を 


 路も見えない深い蓬のなか、あなたの変わらぬおをさがして、訪ねてまいりました。

               ・・・とか言って、源氏は邸内に入ります。

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     末摘花は外の恋人も持たず、ただの訪れを待っていたのでした。 

                    感激の再会、となるべきところ、

        姫君はずかしがってばかり・・・。

    蓬のように素朴な味わいの源氏物語十五帖〈〉の巻。

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      。 目立たないけれど、春をさきがけて土手や野をいろどるやさしい草。 

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   おらがやそこらのになる 小林一茶
          なんとおおらか。 の草で餅づくり。
                        ミニマムな生活いいな~。 

         なつ2

    草ひとりは遠くに沿ひ 田中王城
          遠くにいるのは、やはりおさん?

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        低くしての喜ぶ  斎藤玄
            な可愛い方なのですね。

                     
     vegetable_yomogi小 (2)    kusakago1.png   vegetable_yomogi小 (3)


     籠のしをれて出でにけり  高浜虚子
      しおれた蓬はりを増して。

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      摘むは来世も摘む  後閑達雄

     が来た!!  カロ

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