歳時記
           saison de karo 

                                       断念の男を迂回せり  みつい禮 

                 アヤメこれ
                                                               ヘッセ挿画  『イーリス』


                  初夏、をあざむく色に花弁を染めて立つ。 ドイツ語圏ではイーリス。


                       iris-flower-white-petal-macro-photography-wallpaper-preview.jpg     


         。 これはアンゼルムが子供のころ、母の庭のなかで、特に好きな花でした。

               細長い薄緑色の葉に頬を押し当て、大きな見事な花のいを吸い込むようにかぎながら、

                 長い間、中をのぞきこんだりしました。

                    淡いみがかった外側の花弁の基部から奥にかけて、

                        一すじのあかるい道が、花のはるかなの中へ通じていました。


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              人間も一度は、目に見えるものは見えないものの象徴であると思うことがあります。     

                  アンゼルムにとって、イーリスの花は、差し出されたの問いであり、

                     その中に彼を幸せにするがかくされているというがたかまるのでした。

                やがて、彼は成長し、母のを出てゆきました。
                                                          ヘルマン・ヘッセ  『』  


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                                                                   ヘッセ 庭の花                                                        

                    アヤメaccomodation2
                                                accomodation2

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                                                    ヘルマン・ヘッセ 1877~1962  

                    彼はなりたいとんでいたような紳士となり、人々から尊敬されました。              
                      
                その頃、彼は友人の家をよく訪れました。 彼の妹にを惹かれたからです。

                    彼女はかに自分だけが知っている幸せのなかにひたっている女性でした。   

                                                                              
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                             ローランサン 窓辺
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                                             ヘッセ 庭仕事の自画像 作家は庭仕事が大好き!でした。           


                  アンゼルムは彼女にいいました。 いとしい。 素晴らしい名前だ。

                        わたしは、そのを聞いて何かを思い出すのですよ。

               それはかんたんよ。 イーリスはえました。 青色にのまじったのことを言うのですわ。


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                                        ローランサン 青い目

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                                                               ゴッホ テーブルの上のアヤメ
                  

                  そうですね。それだけでもうすばらしい。 、イーリスと口にするたびに、

            何か別のことを思い出すような気がするのです。 、それが何なのかわからないのです。

                昔はよくえていたはずなのに・・・。

              そう。 あなたはきっと大切な何かをれてしまったのね。 

                  、アンゼルム。 もうお別れします。 わたしの名前が、

                     あなたに思い出させるものを、もう一度してみてください。
                                                              『イーリス』

                                    アヤメ (2)
                                                                     

                        ヘルマン・ヘッセの小説『』。 主人公がする少女の名前です。
                               
                 やさしくい彼女は、主人公に遠い少年の日を思い出させる人。

                                 彼は彼女にしますが、受け入れてもらえません。


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                                                   アーサー・ヒューズ エイプリル・ラブ


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                                           akiyoshitaakepl   
                               
   
                咲きはじめしころの片想ひ  田中聡子   
                             片思いの花あやめ。 それでもと頭を空へ上げて。


                                         永井7


                        アヤメ3
                                                 ヘッセ 『青い蝶』


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                                                                 岡田三郎助  あやめの衣 

                               衣ぬぎし闇のあなたや咲く  桂信子
                            あやめの衣は大胆、そして
 

         ほととぎす鳴くやのあやめぐさ あやめも知らぬもするかな   
                                                古今集 詠み人知らず

                                  ほととぎすも鳴き、あやめも咲くさわやかな、わたくしは、
                物のあや目(道理)も見えなくなるほどの、おしい恋をすることでございます。

                                                                  
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         の花にたくす恋、と言えば日本にも類似のお話が。  ご存知ですね。

                  、男ありけり。 多くの段がこのキャッチで始まる歌物語には、

                         を思わせる主人公の恋の遍歴が満載です。

                                                アヤメ (3)
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                                 尾形光琳 伊勢物語図
         
               
      、男ありけり。その男、身をようなきものに思いなして、京にはあらじ、東国のかたに住むべき国求めにとて行きけり。

         三河の国、八橋というところにいたりぬ。 その沢に、いとおもしろく咲きたり。

                             それを見て、の友曰く、

                 かきつばたという文字を句の上にすえて、旅の心を詠め、と言いければ、詠める。

              ごろもつつなれにしましあれはるばるきぬるをしぞ思う
              着慣れた衣が身になじむように、愛し合い気持ちの通い合ったは都に残してきてしまいました。
                  なんとくまで旅してきたものでしょう。 妻を離れて・・・。
                                                           『伊勢物語 九段』

                             
                              永井8


                          に居ること以外、彼女については何の描写もなく、それだけに、

                  女性のはかきつばたの青涼なイメージに重なります。    


            燕子花左隻
                                                              尾形光琳 『燕子花図』 左隻  


                     いずれが・・・。 こちらはかきつばたに寄せた妻恋のお話。

           にあやめは青に白や黄が混じる花弁、かきつばたはおおむね紫青の一色で水辺に生える、とのこと。
                
  
                                     燕子花 horti 
    

                 伊勢物語のは、都に残したの女性に再び逢うことができませんでした。

                    の少女イーリスとアンゼルムが結ばれなかったように。   


                                  あやめ2


                    咲き ひとりぼっちの送電塔    伊丹公子
                                     あやめも電波塔も、そして人間も。 


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                               ローランサン 青い帽子


                 女若く切るにも膝まげず  桂信子
                               深いとまっすぐな膝。 あやめは意志的な花ですね。

                                  なつかしきの水の行方かな  高浜虚子
                            どこかかにみんなが合流する場所があるのかも。                          
              
                               
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                                       断念の男を迂回せり  みつい禮 
                     断念をる男は断念できない男でしょうか。
                         美しい花を迂回するのは、れられないから・・・。 

                                                                            
                                         アヤメ
 
                      
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        の一冊
               livre de karo
                 
                               かたつむりまれしのちはの如し   阿部青鞋


                かたつむり2


                路上に落ちたが踏みつぶされる。

                   可愛そうな光景ですが、俳人は、それをのようだ、と語ります。

                     ? どうして、と聞き返したくなるような言葉の発想。 
                                                               かたつむり小小

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                   にも・・・
                            緑陰はそのまゝに似て    青鞋 
                                    われてみれば納得?してしまう!

  
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                       八月はを買ふにふさはしき
                           真っな飾り気のないお皿ですね、きっと。

                                月光のなき匂ひかな 
                                           月光は人間を陶酔させ、にさせます。

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                                           陌ケ・狙convert_20170104013833


                            の虹にあらずとすぐ思い
                                      ひとりじめにせず、誰かにえるものでしょうか。

                      めて読めば、みんなビックリ!の奔放さ。

                           詠者ってどんなひとなのでしょう。


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                      あやめ足に結ばんの緒  松尾芭蕉

                青鞋のは芭蕉句からきているのかも・・・?


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            長い間、カロのであった俳人(1914~89)を顕彰する冊子が刊行されました。
         
                   俳人が長く住んだ岡山県の句誌「」「」のメンバーが中心となって、

                           彼の作品と人生をったもの。

                                題名もズバリ『』です。

                                                IMG_0469_convert_20170624225217.jpg
               

                   ゆかりの俳人との交流(伊東敬郎、沼本養丱、下条泱布、中川專子執筆)、

           との親交(遠山陽子執筆)など、興味のきない内容となっています。


                      カタツムリ5
                                      阿部青鞋 やさしそうですね。背景は瀬戸内海か。 『青鞋』より 

                                                     
                        大正の初め東京に生まれた青鞋は、をめざしますが挫折、

                語学の勉強を重ね、戦争後、疎開していた岡山県町に奉職、教育部門に携わります。

                          後年、来町した宣教師に影響をうけ、となりました。


                                    岡鹿之助捧げもの
                                                   岡鹿之助 『捧げもの』
 
                              キリストよ三色咲きにけり   青鞋

    
           青春期の失意、戦争や宗教、な体験が彼の特異な言葉を作ったのでしょうか。

                  青鞋を愛しこの冊子を編んだの俳人たちによるをたどって、

               深く青鞋句に分け入ってみましょう!
                                              georgia-okeeffe-petunias-in-oval,-no_2
                                                               オキーフ

             をかきおそろしくなりぬ  青鞋
                       いま書いた半円は「」である。この頼りなげな線に囲まれた空間。
                 これが私の半生なのだ。すると、この向こうに「」があるはずだ。   永禮能孚

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              聖堂へ嘔吐のやうなが出る   青鞋
                   聖職に身を置いていた作者の目には、聖堂を取り巻く環境は厳しく、
                      美しい色彩のも小説『嘔吐』に書かれた生活臭のない無神論的虚無性、
              実存主義的なものに見え、それに覆われているように感じられたのであろう。  福島閑雀


                                                vol24_2-1-1024x768dcm.jpg
                                     かたつむり小さいご
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                柚子の木に柚子の実なくてがふる   青鞋
                       戦病死したんでの作に思える。
                           実景句と見ることも勿論できるが、YU音の頭韻が哀切を深め、
                     共にあるべきはずだった命の喪失感を訴えてやまない、
                          そんな句に思えてくるのだ。   妹尾健太郎

                暑き日の壁うつりゐるかな  青柚子 
                           青柚子と渡辺白泉が中心であった「」誌に青鞋も参加しました。   


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          夏の人顔を上げざりき  青鞋
      「夏の人」とは死者のことではないか、大勢の人が私の前を去り、くへ行ってしまった。彼等は思い出す度に
            若々しくなって来る。少年になり、少女になり、真夏の夕暮れの中でってさえいるのだ。  山田紳介
 

              がそっくり一つててある   青鞋
                       目の前に棄ててある「想像」が立ち上がったとしたらどうだろう。
         「想像」の内容がありありと見えて面白い。シュールなの絵の世界だ。   小林直岑


              記憶の固執The Persistence of Memory
                                    ダリ 『記憶の固執』


                     梟の目にの月夜かな   青鞋
                「の梟は夕暮れに飛び立つ」という言葉を思い起こす。
                   肉体の衰える老境期になって知恵は深くなるの意である。  有元露庵


                                アクロポリスの破風の一部アテナ前5世紀あ
                                       ミネルヴァ(アテナ)は勇気と知の女神 アクロポリス


              運動会みてゐるひかけの顔   青鞋
                    運動会に於ける応援者の大昂奮の一テンポ前の不安感、期待感を余すところなく表現し、
       次の場面が自ずと大声援であり、昂奮のである様子が見てとれる仕掛けになっている。  髙村蔦青

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                               諏訪さん4 (2)小

             口をぢながら浴びるや花吹雪  青鞋
           春は別れの季節、出会いの季節と言います。桜は見る人ので、楽しく見えたり、悲しく見えたり、
                 不思議な花ですが、美しいことに変りありません。          
      ・・・その日タクシーで行き、降りるやいなや、凄い花吹雪に逢い、「ワー」と思い、目をじて息をせず、
                一瞬の出来事でしたが、花吹雪の中に居ました。  小林透亘

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             悲しみは我にもありとくる  青鞋  
               法則、因果律、摂理。 「」で総称されるこれら不可抗なる統率者たちに、
                  血の通った生身で対峙させられる者の苦悩。
                        諦念が。   長谷川漱若


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           草餅のなさけ容赦もなき  青鞋 
                (青鞋は)幼児の時、寺の住職の跡継ぎになる為、叔父の所に何回も行ったり来たりしています。
          は情を断ち切れず何回も会いに行き、最終的には青鞋は我が家に帰っています。
                    蓬はを想う「極限の匂い」ではないかと思いました。   豊田級衣


                           白い葱含羞を失えり    青鞋 
                  々しい新鮮ない葱の肌を見て、怪しからぬことを考えてしまった。ああ。
             修行がまだまだ足りないと思われたのであろうか・・・。  竹内亨佑


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                                                          マン・レイ

                 ゆびの日といふ日もしと思ひけり   青鞋
                      耳も目も歯も、なくてはならないものだが、直接近くに見えてよくいてくれる指、
                   その「の日」がない。  黒瀬琢葉


               ごころ敷居のあぜに指触るる   青鞋
                    その指は手ではなくの指。夏が来ると、障子やふすまが開けはなたれて
              自由に出入りでき、閉まることはありません。 その自由を「、夏を踏んだ」と・・・。  福島翠夕


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                                                            オキーフ


                 くさめして我はに分れけり  青鞋
                    のようなところがあって惹かれる。
                         ひとりの人間が持つ宿的な二面性なのかも知れない。  右手采遊


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                                         オキーフ

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                   感動のをあぐるトースター   青鞋
                  この句を見た時、妙に懐かしさがこみ上げ、そして、としたような微笑みが生まれた。
            最大の魅力は上五の「」の言葉である。   小川蝸歩  


                                             金魚1 

        金魚屋のなかの多くのを見る   青鞋
             んでいるのかっているのか。青鞋にとって水がどう見えたのだろう。 
          「の意味」を読む人にゆだねているように思う。  武本明波


               ためにキャベツを育て居り  青鞋                   
                  ひっぱたいてやりたい人もいただろう・・・。想像することは自由で、にも邪魔されない。
                             そのものだ。  高田憬  

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              かたつむりをたててねむりけり  青鞋 
                  かたつむりとは、いったいをさしているのだろうか。
                    かたつむりは雌雄同一の生物である。 従って擬人法で考えれば、
                     青鞋本人と妻のをかたつむりで表現したのではないかと考える。  春名風来 


               カタツムリ4
 
   
                 美作を愛し、町の文化に貢献した青鞋でしたが、

                    難病に倒れた夫人の介護のため、娘さんの住む都下の町へ居。

                       び美作へ戻ることはありませんでした。

                    彼はを思う心のひとしお深い愛妻家であったようです。


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            妻の看病に自らの時間をげたこともあり、いわゆる俳壇からは遠く、

                 彼の作品が、まとまった形でみにくかったことにはそんな事情もあるのでしょう。

                     それだけに『』の刊行は画期的なものと言えます。

          オリジナリティーにれる作品群は、初々しい冊子の中で、

                 定型詩のを言い当てるような先見性さえ感じさせていています。     カロ


                      かたつむりまれしのちはの如し   阿部青鞋
                           かたつむりは天にって!                


              かたつむり3

                                            かたつむり小小
 
    歳時記
            saison de karo 


                   たんぽぽ飛び少女と逆上り   たかはしのぼる


                        タンポポこれ


                 I say There is no memory of him here.               
  
                       And so stand stricken, so remembering him.

                                                        Time Does Not Bring Rerief
                              5bfdd8fa-1520-452c-bfbe-b845299b618b小

                      わたしは悲しみの中に立ち続け、彼を思うけれど・・・。

                            彼の思い出はここにはない。

                                    エドナ・セント・ヴィンセント・ミレイ   『時はやすらぎを運ばず』
                                                 
                                          タンポポ1                                                 

                  millay chawedrosin
                  エドナ・セント・ヴィンセント・ミレイ(1892~1950)

                                            ヴィーナスの髪
                                                              ボッティチェリ


        に立っている若い娘を見たとき、マークは詩人のエドナ・セント・ヴィンセント・ミレイを連想した。

            午後の日差しを浴びた後ろ姿と、におどるたんぽぽ色の髪のせいもあるだろう。

                 あるいは、古風ないドレスのせいだったかも知れない。

                     彼は、その娘がまるでから抜け出してきたように思った。


                   タンポポ ターナー リギ山とルツェルン湖小
                                                           ターナー 山と湖


                森の向こうには山小屋と桟橋のある小さながあった。

         が陪審員として召喚されたため、マークはこの休みをたったひとりで過ごさねばならなかった。

                釣りを楽しみ、読書にふける。そして、そのあとはがやってきた。

                    彼はその日、目的もなく森をさまよい、丘に登り、彼女と出会ったのである。

                                                     ロバート・F・ヤング  『たんぽぽ娘』


                       たんぽぽ mamanista
                                         mamanista


                             したんぽぽの絮少女の髪  草間時彦
                                  詠者もたんぽぽのような少女に会ったのでしょうか。


                           Eleanor_1907_Frank_Weston_Benson (2)
                                                        フランク・ウェストン・ベンソン 湖畔
            
                めの良い丘で出会ったたんぽぽ色の髪の少女は、

                    、たんぽぽのが古い風景画の中から飛んできたようでした。

                       ・・・。

                                  タンポポ kudiramo jugem
                                                    kudiramo.jugem

                 いいですね。 彼は言った。

                  ええ、娘は言った。 ね、すばらしいわ。

                    はふもとの低地へひろがり、数マイル先の村をすっぽりつつんでいたが、

                      都市開発の工事の先端にぶつかって途切れていた。

                        でも、それもたちこめたのおかげで中世の城のように見えた。


                                   タンポポ 西村龍介
                                                               西村龍介 城  

                  タンポポ都市1
                       

               あなたも市内からですか? マークは聞いた。

                   娘はんだ。 そうね、そう言えばそうかしら。

                        わたし、今から240年未来の市内から来たんです。

                           マークはみ返した。

                         すると、2201年ということかな。 そのころには、

                    あの都市もおおきくなっているだろうな。

               それは。 娘は言った。
                                                     5bfdd8fa-1520-452c-bfbe-b845299b618bやや小               
            タンポポ acfuncn
                                        acfun.cn
                     
                                     A flower among flowers 小
                                                          フランソワ・ミレー 花の中
                       

          の一部になって、あのカエデの木立のなかを2040丁目が走っていて、

                とても大きいスーパーマーケットがあって、通り抜けるのにかかるくらい。

                   そのマーケットの隣りに大きなドレスショップがあって、

                     着ているドレスもそこで買ったんです。


                      タンポポ都市2


                                View Towards the Port of Hammamet - Paul Klee
                                                               クレー  湖の景色  
                                        flower2572 (4)                                             

                  、タイムマシンでこちらに来たわけ?

                     ええ、父が発明したんです。

                        ここへはよく来るんですか。

                           ええ、しょっちゅう。ここはわたしの一番きななんです。

                        何時間も立っているの。おとといはをみたわ。

                     きのうは。 今日は


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                                      5bfdd8fa-1520-452c-bfbe-b845299b618b小
                                            鈴木美貴子              
                                                                     鈴木美貴子

                         、どうしてきのうがあるんだろう。
             
                            いつも同じ時間に来るのなら、今日しかないはずなのに・・・。

         、そのことね。  タイムマシンも、他のあらゆる物質と同じように時の流れに影響されるから、

                   はじめの座標を維持したいと思ったら、そのたびにをもどさなければいけないの。

                でも、わたしはそれはしないの。 いつもう日のほうがいいから。

                                                          『たんぽぽ娘』

                                                         gahag-0092593752-1.jpg

                タンポポ ソフィー・アンダーソン (4)
                                                ソフィー・アンダーソン  少女


                     日目、日目。 同じ時刻に彼女と会ううちに、妻子もある男性は、

               このな少女が忘れられなくなります。  休暇はぎてゆき・・・。 


                                 1182012042420582837422.jpg           

        、また来てくれるね。

           タイムマシンは消耗が激しいの。入れ替えた方がいい部品があるんですけれど、

               やり方知らないんです。 このマシンもあとくらい。

                  、来られなかったときのために、思い出のために、言っておきます。

                     を愛しています。

                         彼女はり出していた。

                                                     ロバート・F・ヤング  『たんぽぽ娘』


                   タンポポ bunbun51
                                                                 bunbun51

                                 たんぽぽにをつかれる夢の果て  大西奏世
                                   たんぽぽになら不意をつかれたいものですネ。


                     を越えた恋はこのあと予想外の展開に!?

                         うーん、ネタバレしたいけれど

                        興味おありの方は原作を


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                                                           hananosake

            多摩川の砂に咲くころはわれにもおもふひとのあれかし  若山牧水
                                たんぽぽは詩人にをあたえるために咲く。


          コロ―
                                               コロー


                        たんぽぽののあたりが火事ですよ  坪内稔典
                                 みんながどこかで思っていたことを言ってくれました。  
       

                                              タンポポyonyonsama7  
                                                                   yonyonsama7
                                                        
                蒲公英ののあはれに残りけり   高屋窓秋
                                茎はったものを諦められない人間みたい。

 
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                           たんぽぽや遠くに乾きおり   白倉ボラン
                             〈〉という言葉が好き!です。


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                たんぽぽの絮という絮き歩く  前田吐実男
                          絮を吹き続けるって、とてもしい行為だった。

                                      flower2572 (3)                           

                       たんぽぽの絮とぶ誰も彼も    岡本眸
                           教室、川面、カバンの中、ブラウスの襟・・・
              たんぽぽのはどこにでも、そして誰の傍へも。

                                                5bfdd8fa-1520-452c-bfbe-b845299b618b小                         
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              たんぽぽ飛び少女と逆上り   たかはしのぼる 
                      逆上がりが成功すると、もたんぽぽも時空をこえてゆきます。 
                                        

                                                                                 
                                タンポポ3