歳時記 
                 
               saison de karo


                           座れさうなのありけり  柏柳明子 


                            ひな0 - コピー

 
                          何を思ったか、カロのセレクト10連発。  


               かき卵の節句来て    伊藤トキノ  

                                    黄色とももいろ。他に何もないうつくしさ。


    ひな6



                           ひな2 - コピー



                てられて人形春のに向き   出口善子

                                 人形も、たぶん女もたくましくいじらしく・・・。 


                  ひな7


                                          ひな1



                              雛菓子のきところほろにがし  文挟夫佐恵

                                                 いっそシュールです! 


               縺イ縺ェ・農convert_20160222183351



                 雛の夜の打つを泣いて   中村苑子

                         内裏さまと内親王さまが喧嘩しているようですネ。


                                      縺イ縺ェ・胆convert_20160222190908
                               


                  雛のおのれのとかよふかな   金田咲子

                         闇はなんだか明々として・・・。


          のなかふりみだす雛もあれ   桂信子

                                こちらの闇はほんとうの闇。


                      縺イ縺ェ・点convert_20160222183320


                                雛納むわれ小さく引いて  清水衣子

                                              この句を「小さく」ひきしめているのは「も」。

                          
                             をしらざる雛のかな   大木あまり

                                                  ふりむいた時はどんな貌でしょうネ。 


                                花束1


                      
                   のうれひがほある雛かな    加藤三七子

                             きぬぎぬって何? それはネ・・・・。


                                               縺イ縺ェ・廟convert_20160221221757



                        座れさうなのありけり  柏柳明子 

                             若い作者は雛にのめりこんでいません。・・・21世紀の雛祭はどこかコズミック。


                                             明子

                                                           処女句集『揮発』より          
                               
                                      
スポンサーサイト
 


         今月の    Chat du mois

                     月のねこ  Chat fevrier
                        
                                         
                            や白魚白きこと一寸  松尾芭蕉

 
                      逋ス鬲夲シ狙convert_20151222032813


                                白魚4

            
              おばあさんは、しいぬぐいをかぶって、

                     庭先の縁台でを選り分けていた。

                             後ろに、家のがうずくまっていた。

                                   大きな、年のいっただった。

                                                         森銑三 『が物いう話』


                                a0128823_22503571_convert_20151219221210.jpg
                                               

             白魚1

                               良いいニャ                                        


                 白魚とシラスの違い・・・白魚は。体長約10センチ。

                        シラスはカタクチイワシの。長さは1センチほど。

                             白魚の子供がシラスではないのですね。              カロ


               縺悶k縺ィ驥懈恕縺偵@繧峨☆_convert_20150430202735

                                  これはシラス・・・。
                                 
                     
                                ねこ おおた先生                                          

                                              しいニャ


                           おばあさんは、選り分けに余念がない。

                 は眠そうな目でそれを見ていたが、

              ゆっくりした口調で、

         「ばばさん、それを、おれにわしや。」と言った。


                                         640x640_rect_42859440_convert_20151220015434.jpg
                                                      しらすスパゲティ
                                                                            

         おばあさんは、の言葉を聞いても、振り向こうともしなかった。

                 仕事の手も休めずに、子供でもるような口調でたしなめて言った。

         「おぬしは、何を言うぞ。まだどんも食わしゃらぬに・・・。」        
                                               
                                  01318.jpg
                                              白魚の卵とじ  の味。


                                           images6Q8JDUG4.jpg


                        38556ffef47c2018c67c7c94aa3e357f.jpg
                白魚のフリッター  クックパッドより  

                                           20091019_1109071.jpg

                            かニャ
                                                      

                       猫は微かにしたようだった。

                          そして、仕方がない、とあきらめたのであろう。

                             物そうに目を閉じた。


                                   逋ス鬲夲シ胆convert_20151230144716

                                                     るニャ


                          僅かに離れて、この様子を見ていたは、

                とおばあさんとのに驚かされた。

                         それで改めてを見、おばあさんを見たけれども、 

               どちらにもの変わった様子もない。


                    IMG_0003_convert_20151222223528.jpg

                                          シラスときゅうりと若芽の酢の物


                                           ic.jpg
                                                    おばあさん かりし日。
                                

             暖かな日差しが、おばあさんの頭の手ぬぐいを照らし、

                  膝の上のを照らしている。

                     ってしまったらしい。

                             それなり口をきかなかった。    

                                                     『が物いう話』

         
                                20061010_252350.jpg


                            猫とおばあさんは、いつを食べたのでしょうネ。

                                 それとも、おじいさんにだけあげたのかな?
                                                                      カロ

 
              asahi01_convert_20160207193644.jpg

                                               ちょっと

                                                                                        
 

         歳時記

                  saison de karo


                            ぬくし何を言ひだすかもしれぬ   桂信子                  
  
                                
                               海7


                     或る、軍用自動車が庭の中まで入ってきた。

          運転手と若い兵隊が 大きな梱包を下した。そして、それを家の二階の一番広いへ持ち上げた。

                                                             ヴェルコール 『海の』              
                       

                                640x640_rect_23211985_convert_20160103224109.jpg

            
                 かが扉をノックしたので、姪が開けにいった。

                        そのもいつものように、私にを持ってきたところだった。

                 私は部屋の奥に腰を掛けていた。

                        姪は扉を開けたまま、って立っていた。  


         海4


                                                  image282.gif


                 ドイツのは戸口で言った。 ボン・ソワール  そして、入ってきた。

                 軍隊的な敬礼をしてから帽子をぬいだ。

                 ヴェルネン・フォン・エブレナクと申します。・・・お気の毒に思います。

                 姪は扉を閉じた後も、によりかかってぐ前を見ていた。 私は立ち上がりもしなかった。

                 やむを得なかったのです。従卒が何もかもいたしますから、ご安心なさってください。

                 が続く。それは、朝霧のようにだんだん濃くなっていった。


                                          C3C8CFA7ok_convert_20160103224951.jpg


                 将校はとまどって動かずにいたが、・・・今度はを見て言った。

                 祖国を愛する人々には非常なを感じます。

                 顔をあげたかと思うと、窓の上にある使の彫刻に眼を注いだ。

                 では、二階の部屋に参りましょう。

                                                          『海の』  


                                          image4092.jpg

                                                
                                海5
                               フランス映画『海の沈黙』1947年   ジャン=ピエール・メルヴィル監督


                              『はフランス・レジスタンス文学の

                          ドイツ占領下の1942年、ひそかに出版され、

                  フランス全土に圧倒的なを持ちました。


                                  image137.jpg


                          第二次世界大戦中期、フランスのある町、

                  が静かに暮らす古い家は、若いドイツの軍宿に指定されます。


                                              海3


                    海6


                               二人は将校の宿泊をむことはできませんが、

                      徹底して彼を無視し、を通すことで抵抗しようとするのです。
   

                   でも、将校は、残忍でも冷酷でもない一人のでした。 


                                z20016.jpg


                      外には雨の混ざった細かいが降っていた。

                       扉が開いて将校が現われた。

               失礼します。いのです。 私の部屋もたいそう冷えています。 しばらくあたらしてください。    

                       彼はの前に立った。が高かった。


                                              fire.jpg

                                     

                       姪は機械的に縫い針を動かしていた。彼の方へはをやらない。

               私は煙草を吸っていた。この重い我々のは揺さぶることができないだろうと考えていた。
                     
                           将校は言った。

               私はフランスがずっと好きでした。 ・・・私はです。作曲をするのです。それが私の全生活です。  
                  
                         自分が軍人のなりをしているのは、私にも変です。・・・・

                それは沈黙を破ったとは言いかねる。むしろ、の中から生まれてきたようであった。 



                                            海1


                            必ず毎晩来るとは決まっていなかった。

                                まず、の上にかがむ。

                             自分ののこと、のこと、フランスのことについて・・・。

                                くは話さない。


            10976086.jpg
        

                      どうして、この部屋がこんなにきなのでしょう。

                         彼はの前にいた。  バルザック、シャトブリアン、デカルト、ラ・フォンテヌ。

                       イギリスといえば、シェイクスピア。イタリアならダンテ。しかし、フランスとなると・・・。

                  モリエール、ラブレー、を先にすればいいかわかりません。

                        しかし音楽となると、そりゃあ、私たちの国です。バッハ、ヘンデル、モーツァルト

                            どのがはじめに出ますか・・・。彼は姪をていた。

                                      姪の頬は少しくなった。

                   ・・・・・・・・我々は戦争をしました。しかし、これがです。

                                         もう我々は打ちあわない。我々はする。

                            でも、・・・それには、がなくては・・・。


                             20111208_1080027.jpg


                  彼は姪が一度切ったを針に通すまで待っていた。

                           のめどが小さくて、なかなかできなかった。

                  ・・・・ここで立派なお年寄りにお会いできてしく思っています。

                     それから、黙っているおさんにも。このに勝たねばなりますまい。

                                      おみなさい。     

                                                                      『海の沈黙』


                                  201601022208438b0 (2)



                    この後、将校は、老人と姪はどうなったと思われますか。

                        ストーリーの結末はご想像通りしいものです。 でも、

                   私たちは、私たちのに、違うストーリーを描くこともできるのです。    

                                                                  カロ                                


                                  219-1_convert_20160104000004.jpg