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        歳時記
               saison de karo 

            風呂敷の雪起し 末永理恵子 

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       from dog training the blessing of animal companions

       は、冬季、北陸や東北の日本海側で、大気がになるために起る雷雨。

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        を持つ人が少なくなった。

    ときたま、デパートで不意の買い物をあれこれした時など、ふろしきが役に立つ。

         取り出して包みはじめると、若い店員さんが、あわてて紙袋をくれたりする。

  それを制すると、珍し気にをのぞきこむ。

                        「ふろしき」 増田れい子

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           もうずっと昔・・・。

        買い物先でふろしきを取り出すと、入れずに受け取って、
            
            と結んでくれるひとがいた。

   上手なひとのは、結び目がで、そのうえ、ほどけにくかった。

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      包みがほどかれるのを、

              かたずをのんで見つめた頃があった。

 とりわけ、母がに出て買い物をして帰った夕方は、 いったい何が現れるか。

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           のセルロイドの筆箱は、あるか。

    ゴムまりは。別珍の足袋は。 はゆっくりと包みをほどいた。

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             いま思い出すと、母は自分のものを買わなかった。

      たまに、白い人絹のがひとかけ混ざる程度だった。

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              風呂敷2
                 
       客が来て、かかえてきた包みがほどかれるのを、

     でのぞくのも、わくわくしたものだった。菓子折りのことが多かった。

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       もなか、カステラ、栗まんじゅう。時には、赤飯やのこともあった。
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               長い耳をした兎までつつまれてきた。
                                                                               
     ふろしき包みはを運んでくれる、すばらしいであった。
                                   「ふろしき」
             
                         16ふろしき                             
                                                                     
    作者増田れい子さんのお母さんは。  

      長編小説 『のない川』を書き継ぎ、人間のを社会へ問い続けた作家です。

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                                    住井すゑ

                 は日常の小さな品ですが、としての彼女のあたたかい広がりは、

                 あらゆるたちの存在をみ込んでくれるようです。

         社会性とはきなテーマを声高に叫ぶことばかりではなく、

   一枚の切実なにも包まれているものでしょう。
                                                                               
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       結婚する時に作ってもらった。150センチ四方。
                           使わないのでたたみ皴くっきり。大事です。
                                           
        みなさん、よい御年を。いつも。 カロ                  

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      今月の    Chat du mois          
                Chat décembre   12月のねこ  

                         と名づけし鶏はらし 穴井太

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        小屋に行くと、鶏たちはいつも親しく私をえてくれた。

         が、一羽だけいつも群れから離れしずかにしている鶏がいた。

           頬がこけて精悍な面構えであり、があった。

                  狎れなれしくはないが、眼はあたたかく、気になる鶏であった。

      その鶏に私は、なぜかと命名した。  穴井太
                                                               
             雪中雄鶏図
                   伊藤若冲  『雪中雄鶏図』
              
          吉良常は、尾崎士郎の長編小説『』の名脇役。
 
             仁に熱く義に殉じる正統(?)ヤクザ。 ファンし。
                                          カロ

                    ねこム1                                   

     さんは、ケンカ早くてしかも強く、

           荒っぽさに似合わぬ端正な顔立ちをした模様の牡ネコで、

          そのイメージから我が家では、ケンさんと名づけていた。
                                                      
                村松友視  『外猫さん』
 
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             他の外ネコたちは、庭に出すキャットフードを食べるのにも、

   ケンさんと出くわさぬように気をるほどだった。

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         ところが、あるからそのに陰りが生じてきたように思われた。

  さすがのケンさんもケンカ三昧の日々のせいで、自らがいとなるケースもあり、

     そんな時は、却ってすごみがっているようにさえ見えた。

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             だが、ある日のケンさんからは、ケガとは違ったかが見えた。

               やがて私は、それがの兆候に違いないと思うようになった。

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                目の光が少しばかりりっぽくなり、ヒゲの感じが老いを感じさせ、

          飛び上がる時にも、一呼吸おくようになった。                 
                                             
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              ケンさんと名づけた時は、映画の高倉健を重ねていたが、

                役どころをいささか変えねばならない雰囲気となった。

           今のケンさんは、老ヤクザのに近いイメージだ。

                                   『外猫ケンさん』

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      鶏にも猫にもあり・・・。 カロ


                    

       歳時記
             saison de karo
          
                          もがりやあーい  上田五千石

                           風3

                先生が云いました。

                    みなさんのおが一人ふえました。

                       そこにいる高田三郎さんです。

         そのかたのお父さんは、こんど会社のご用で上のの入り口へ

                       おいでになっておられるのです。

                    みなさんは学校で勉強の時も、拾いやとりに行く時も、

                       高田さんをさそうようにしなければいけません。

             宮沢賢治  『の又三郎』
                                                               
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          そのこどもは、ちゃんとひざにをおいて、腰掛に座っていました。

                 ぜんたいに、その形からが実におかしいのでした。
                            
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    へんてこなねずみいろのの上着を着て、

              をかぶって、

        い半ズボンをはいて、

     髪の毛は茶色でした。

   それに、い皮の半靴をはいていたのです。

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       次の、空はよく晴れて、川はさらさら鳴りました。

        一郎は嘉助と佐太郎と悦治をさそって、いっしょに三郎のうちのほうへ行きました。

         、みんな来たかい。

      三郎の呼ぶがしました。

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    又三郎はを見あげているのです。  

         ねずみ色の上着の上にのマントを着ているのです。

   それから光るガラスのをはいているのです。

 又三郎の肩には栗の木の影がく落ちています。

   又三郎の影は、またく草に落ちています。
 
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                 そしてどんどんが吹いているのです。

           又三郎は笑いもしなければ物も言いません。

     ただ小さなくちびるを強そうに結んだままって空を見ています。

          いきなり又三郎はひらっとびあがりました。          

                    風1

                 どっどど どどうど どどうど どう

           青いも吹きとばせ

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           すっぱいも吹きとばせ

                                  どっどど どどうど どどうど どう

                       どっどど どどうど どどうど どう

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                  風2
                    
         先生は云いました。

   高田さんは、きのう、お父さんといっしょに、もうへ行きました。

            日曜なので、皆さんにご挨拶するひまがなかったのです。

  むこうにはおさんもおられるのですから・・・。
                          
               宿直室のほうで、何かごとごと鳴る音がしました。 

             はまだ止まず、

  窓ガラスは雨つぶのためにりながら、

                   また、がたがた鳴りました。
                                                       
               『の又三郎』

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       は究極の小数者。 彼は他の人と違うことを恐れません。

       たちは、彼をまっすぐに受け入れます。 

      それがしいですね。  カロ
                                                                       
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