歳時記
                saison de karo 


                        風呂敷の雪起し 末永理恵子 


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                                      from dog training the blessing of animal companions


            は、冬季、北陸や東北の日本海側で、大気がになるために起る雷雨。


                                             ふろしき11

                縺オ繧阪@縺搾シ托シ農convert_20151222193126             
                                        

              を持つ人が少なくなった。

                                ときたま、デパートで不意の買い物をあれこれした時など、

                             ふろしきが役に立つ。

                        取り出して包みはじめると、若い店員さんが、あわてて紙袋をくれたりする。

                  それを制すると、珍し気にをのぞきこむ。

                                                    「ふろしき」 増田れい子

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                                      もうずっと昔・・・。

                                買い物先でふろしきを取り出すと、

                           入れずに受け取って、
            
                      と結んでくれるひとがいた。

                 上手なひとのは、結び目がで、そのうえ、ほどけにくかった。


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             包みがほどかれるのを、

                  かたずをのんで見つめた頃があった。

                      とりわけ、母がに出て買い物をして帰った夕方は、

                  いったい何が現れるか。


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                  のセルロイドの筆箱は、あるか。

                                   ゴムまりは。別珍の足袋は。

                           はゆっくりと包みをほどいた。


             ふろしき8

                                             ふろしき6


                          いま思い出すと、母は自分のものを買わなかった。

                  たまに、白い人絹のがひとかけ混ざる程度だった。


                                         ふろしき9

                          風呂敷2

                 
              客が来て、かかえてきた包みがほどかれるのを、

                 でのぞくのも、わくわくしたものだった。

                   菓子折りのことが多かった。


                          ふろしき3

                                      ふろしき5


                     ふろしき1
                                                                 

                   もなか、カステラ、栗まんじゅう。

                       時には、赤飯やのこともあった。

                                                ふろしき2 


                                    ある時は、長い耳をしたまで包まれてきた。
                                                                                                            
                   ふろしき包みはを運んでくれる、すばらしいであった。
                                                                 「ふろしき」
             

                                         16ふろしき                             
                                                                                      
 
                        自分のものは買わない・・・・作者増田れい子さんのお母さんは。  

               長編小説 『のない川』を書き継ぎ、人間のを社会へ問い続けた作家です。


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                                                住井すゑ

                           は日常の小さな品ですが、としての彼女のあたたかい広がりは、

                             あらゆるたちの存在をみ込んでくれるようです。

                             社会性とはきなテーマを声高に叫ぶことばかりではなく、

                                 一枚の切実なにも包まれているものでしょう。
                                                                          カロ        


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                              結婚する時に作ってもらった。150センチ四方。
                                          使わないのでたたみ皴くっきり。大事です。

                                            
           ふろしき13


                          みなさん、よい御年を・・・・。いつも。   カロ                  

 
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      今月の    Chat du mois          

                Chat décembre   12月のねこ
  

                                 と名づけし鶏はらし 穴井太

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          小屋に行くと、鶏たちはいつも親しく私をえてくれた。

                が、一羽だけいつも群れから離れしずかにしている鶏がいた。

                     頬がこけて精悍な面構えであり、があった。

                              狎れなれしくはないが、眼はあたたかく、気になる鶏であった。

                その鶏に私は、なぜかと命名した。
                                                                       穴井太



                                             雪中雄鶏図
                                                         伊藤若冲  『雪中雄鶏図』

              

                 吉良常は、尾崎士郎の長編小説『』の名脇役。
 
                           仁に熱く義に殉じる正統(?)ヤクザ。 ファンし。
                                                                カロ


                         ねこム1
                                    

                         さんは、ケンカ早くてしかも強く、

                    荒っぽさに似合わぬ端正な顔立ちをした模様の牡ネコで、

               そのイメージから我が家では、ケンさんと名づけていた。
                                                            村松友視  『外猫さん』


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                 他の外ネコたちは、庭に出すキャットフードを食べるのにも、

                    ケンさんと出くわさぬように気をるほどだった。


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                           ところが、あるからそのに陰りが生じてきたように思われた。

                       さすがのケンさんもケンカ三昧の日々のせいで、自らがいとなるケースもあり、

                そんな時は、却ってすごみがっているようにさえ見えた。


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                    だが、ある日のケンさんからは、ケガとは違ったかが見えた。

                            やがて私は、それがの兆候に違いないと思うようになった。


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                    目の光が少しばかりりっぽくなり、ヒゲの感じが老いを感じさせ、

              へ飛び上がる時にも、一呼吸おくようになった。                 
                                             

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                    ケンさんと名づけた時は、映画の高倉健を重ねていたが、

                            役どころをいささか変えねばならない雰囲気となった。

                    今のケンさんは、老ヤクザのに近いイメージだ。
                                                        『外猫さん』


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                                           a292c5c0e6120c26e0576638d99aebc6_convert_20151028035107.jpg            
                                      鶏にも猫にもあり・・・。       カロ


                    
       歳時記

             saison de karo

          
                          もがりやあーい  上田五千石

                           風3


                先生が云いました。

                    みなさんのおが一人ふえました。

                       そこにいる高田三郎さんです。

                           そのかたのお父さんは、こんど会社のご用で上のの入り口へ

                       おいでになっておられるのです。

                    みなさんは学校で勉強の時も、拾いやとりに行く時も、

                       高田さんをさそうようにしなければいけません。

                                                      宮沢賢治  『の又三郎』
                            
                                   
                                     風4

                  
                            そのこどもは、ちゃんとひざにをおいて、腰掛に座っていました。

                            ぜんたいに、その形からが実におかしいのでした。

                            
                                       67759fbb1b62e6b21d6aae16dbb3d4b2.jpg


                       へんてこなねずみいろのの上着を着て、

                      をかぶって、

                  い半ズボンをはいて、

                       髪の毛は茶色でした。

                            それに、い皮の半靴をはいていたのです。


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               次の、空はよく晴れて、川はさらさら鳴りました。

                     一郎は嘉助と佐太郎と悦治をさそって、いっしょに三郎のうちのほうへ行きました。

                           、みんな来たかい。

                                 三郎の呼ぶがしました。


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                 又三郎はを見あげているのです。  

                      ねずみ色の上着の上にのマントを着ているのです。

                             それから光るガラスのをはいているのです。

                      又三郎の肩には栗の木の影がく落ちています。

               又三郎の影は、またく草に落ちています。
 
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                       そしてどんどんが吹いているのです。

                     又三郎は笑いもしなければ物も言いません。

                       ただ小さなくちびるを強そうに結んだままって空を見ています。

                     いきなり又三郎はひらっとびあがりました。

                        ガラスのマントがぎらぎらりました。                


                            風1


                               どっどど どどうど どどうど どう

                       青いも吹きとばせ


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                       すっぱいも吹きとばせ

                                  どっどど どどうど どどうど どう

                       どっどど どどうど どどうど どう


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                              風2

                    
                   先生は云いました。

                          高田さんは、きのう、お父さんといっしょに、もうへ行きました。

                   日曜なので、皆さんにご挨拶するひまがなかったのです。

                          むこうにはおさんもおられるのですから・・・。

                          
                   宿直室のほうで、何かごとごと鳴る音がしました。 

                           はまだ止まず、窓ガラスは雨つぶのためにりながら、

                   また、がたがた鳴りました。
                                                            『の又三郎』


                                                81b8eef3eb72c978c205fdd1480f9c33.jpg


              は究極の小数者。 彼は他の人と違うことを恐れません。

                   そして、たちは、彼をまっすぐに受け入れます。 それがしい・・・。
                                                                        カロ


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