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          今月の  Chat du mois
             Chat Janvier   1月の

                 ひまな猫ひまな女と冬の橋  前田吐実男

          橋の上のねこ4
                に見えても、じゃないニャン。 

                     橋3

        の下には水が流れる     

        の上には人が流れる

             ああ 青春  岩佐東一郎
                                                            
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橋1

      ミラボー橋1                                        

  Sous le pont Mirabeau coule la Seine.            ボーの下をセーヌ河が流れる
            Et nos amours      ぼくたちのが流れる
      Faut-il qu'il m'en souvienne                   思い出す
     La joie venait toujours apres la peine        
           しみとびが繰り返したことを

    Vienne la nuit sonne l'heure   日暮れのがなる
      Les jours s'en vont je demeure.    は流れぼくだけが残る

                アポリネール 『ミラボー橋』

                ミラボー橋
                    
               橋の上のねこ             
                                        
      「橋」の作者アポリネールの恋人は画家のマリー・ローランサン。
 
   ふたりは二十世紀初頭ヨーロッパに束の間訪れた繁栄の時代の代表的カップル。

     その後別れちゃったふたりですが、ローランサンの描いたの中では今もむつまじそう・・・。

          ローランサン2
                左のプロフィルはピカソ 真ん中のふたりがローランサンとアポリネール。
                                 右はピカソの恋人オリヴォ。

                    橋4
          の恋愛的融合の発掘。とてもではいられニャン。

                   20070515_310113.jpg
                           ローランサン 訪問者

               橋5
          ねこもばれてます。がニャ。

                 橋の上のねこ2
                     遠からじ・・・・ニャン。
                                             
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       カロ歳時記
                   saison de karo 110

                  ひきこもる少女よ雪の匂いして  高橋修宏

                         ゆき
                               
      彼女は言った まっていって

  どうぞって  でも部屋には椅子がないんだ

    ラグの上にをおろして

         一緒にを飲んだんだ

                   ひきこもり2  
                                           
                          ひきこもり3
                                          
       彼女が先にってしまったので

       ぼくはバスルームでたのさ

     朝 小鳥はもうんでいって

               部屋には誰もいなかった

         ビートルズ 『ノルウェイの

               dufy blue mozart
                                         
            わたしね、プロのになるつもりだったの。

   コンクールで優勝したこともあるし・・・。一点曇りのないだったわね。

             でも変なことが起こって・・・・。

             村上春樹  『ノルウェイの

                        ノラ

                  ピアノ5

           音大の四年の時ね。

       突然左のが動かなくなっちゃったの。

           どうして動かないのかわからないんだけど、とにかく全然動かないのよ。

                          ゆび
                 
        ずいぶんいろんな検査したんだけれど、よくわからなくて。

            だから的なものじゃないかって。

           当分れて暮らしなさいって言われたの。

            『ノルウェイの

                ピアノ3

                      ノル1

           で、しばらくすることにしたの。

     何をしても頭の中にのことしか浮かんでこないのよ。

                                 ひきこもり
                                                 
        一生このままが動かないんじゃないだろうか?

  いったいどうやってきていけばいいんだろう?

                       ピアノ1
                                                                                              私はね、四つの時からを始めて、そのことだけを考えて生きてきたのよ。

       そんな風にして生きてきた女の子からをとってごらんなさいよ。

           いったい何が残る? そんなのってひどすぎると思わない?
                                        
            『ノルウェイの

             ローランサン4

                           ひきこもり1
                     
        挫折の後にもは続いています。そこにもいろんなものがあるのですよ。

    も、も、機械仕掛けのも・・・・さえも・・・。

         N・ミハルコフ  『機械仕掛けののための未完成のチェホフの戯曲』

                           ねこリーディングキャット2
                                                         
 
     カロ歳時記
             saison de karo

                    山羊・羊絶壁の草喰いに来る  成井惠子

                      スガン

         スガン5
                               
         ムッシュ・スガンは牝山羊のことでうまくいったためしがない。

    ある、山羊は綱を切って、の中へ逃げ去ってしまう。

        そうしてではが彼女たちを食べてしまうのである。

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       やれやれダメだ。もう一匹も飼わないことだな。  人の良いムッシュ・スガンは言う。

     匹の牝山羊を同じような手でなくした後、

        彼はやっぱり匹目の山羊を買った。

                 ドーデ 『風車小屋便り』

                        やぎ1               

    その山羊は、なんとしかったことだろう。

    目はしくて、蹄は黒くピカピカ、真白な毛はまるで雪のヴェールのよう。
               
       ムッシュ・スガンは、屋敷の中庭に、サンザシの垣根をめぐらした菜園をもっている。

               彼がこの新しいマドモワゼルをつないだのはここである。

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     地のいちばんきれいな場所に、一本の杭を打ち、綱をなるべく長くのばしてやった。

        山羊はとても満足そうに、喜んでを食んでいた。

           ムッシュ・スガンは安心した。 だが、それは勘違いというものだった。

                  スガン1

     ある日、を眺めて牝山羊は考えた。

        あのいところに行ってみたいわ。

          こんな綱なんかないところで、ヒースの茂みをかけめぐるのは、

     どんなにしいことか・・・。

                                  スガン3

                 スガン11
 
         杭を抜き綱を切り、彼女は屋敷をげ出した。

         どんどん登って、山腹の広々としたに着いた。

         思う存分飛び跳ねて、新鮮なは食べ放題。

                     スガン13

        がったりけだしたり、

      の頂きに上ったかと思うと、窪地の底に駆け降りる。

    彼女には何にもいものがなかったのだ。
                
               b0245306_21373269.jpg                                    

     お昼ごろ、彼女はを食べている羚羊の群れに紛れ込んだ。

      白い衣装をつけた者は、彼らにセンセーションを巻き起こした。

                           スガン9

       一番味の良いを与え、

 羚羊のムッシュたちは、と彼女に色目を使った。

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                          スガン4

       そして、一匹の黒い毛並みの羚羊は、

    彼女と森の中で一時を過ごすを得た。

                スガン8

       スガン10
                                                 
    突然、が冷たくなった。

  山は色になる。夕暮れが来たのだ。

      ウォー  ォー 

         振り返ると、ぴんと立った短いと、ぎらぎら光るが見えた。

    は赤いを火のようにぺろぺろ動かした。

             スガン02

       ははあ、ムッシュ・スガンのマドモワゼルだね。  牝山羊はさっと身構えた。

     を殺せるなんて思ったわけじゃない。

    自分がどこまでえるか、そうとしたのである。

     細い脚の牝山羊は、なんと 十ぺんも、を退却させ、息を入れさせたのだ。

           それは一晩中続いた。

     スガン00

          ああ、せめてけまで持ちこたえさえすれば・・・・。

                スガンさんの牝山羊はそう思った。
                      
              hosi_convert_20150103170706.jpg

ひとつ、またひとつとが消えていった。

   いは続いた。

               白々と一条の明りが地平線に現れ始めた。

          スガン03
               
       けだけを待って、すっかり血に染まった純白の毛皮にくるまって、

          彼女はれたのだった。

         やっとが来た・・・。

                               ドーデ  『風車小屋便り』

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