今月の  Chat du mois

                         Chat Janvier   1月の



                          ひまな猫ひまな女と冬の橋   前田吐実男


                 橋の上のねこ4

                                   に見えても、じゃないニャン。 


                                          橋3


                            の下には水が流れる     

                                  の上には人が流れる

                                        ああ 青春 


                                                 岩佐東一郎

                                                            
                                           20090813_534482.jpg


                                   
橋1



       ミラボー橋1                                        


            Sous le pont Mirabeau coule la Seine.            ボーの下をセーヌ河が流れる
            Et nos amours                           ぼくたちのが流れる
            Faut-il qu'il m'en souvienne                   思い出す
            La joie venait toujours apres la peine             しみとびが繰り返したことを

            Vienne la nuit sonne l'heure                   日暮れのがなる
            Les jours s'en vont je demeure.                は流れぼくだけが残る

                                                            アポリネール 『ミラボー橋』

                                  ミラボー橋



                     岩佐サンとアポリネールのは似てるニャン。  ねこ                                   


                                      橋の上のねこ

                                東西文学の比較検討作業にニャン・・・。
                                        


                 「橋」の作者アポリネールの恋人は画家のマリー・ローランサン。
 
                 ふたりは二十世紀初頭ヨーロッパに束の間訪れた繁栄の時代の代表的カップル。

                 その後別れちゃったふたりですが、

                 ローランサンの描いたの中では今もむつまじそう・・・。


                        ローランサン2

                左のプロフィルはピカソ 真ん中のふたりがローランサンとアポリネール。右はピカソの恋人オリヴォ。


                        ローランサン1
                                    
            マリー・ローランサン

                                                   橋6
                                              アポリネール 


                                   橋4

                          の恋愛的融合の発掘。とてもではいられニャン。


                                          20070515_310113.jpg


                            ローランサン 訪問者


                                 橋5

                         ねこもばれてます。がニャ。


                    橋4

                                         

         Les mains dans les mains                      をつなぎ
         restons face a face                          見つめ合う
         Tandis que sous le Pont            
         de nos bras passe                          二人のの下を
         Des eternels regards l'onde si lasse                疲れきったが流れる
           
                                                               『ミラボー橋』



                                                     ローランサンねこ
 

               橋の上のねこ2

                                    遠からじ・・・・ニャン。

                                             
スポンサーサイト
 
  
       カロ歳時記
                   saison de karo 110


                              ひきこもる少女よ雪の匂いして 高橋修宏


                                                 ゆき
                    
           

                                         彼女は言った まっていって

                                               どうぞって

                                                  でも部屋には椅子がないんだ

                                                     ラグの上にをおろして

                                                        一緒にを飲んだんだ

                                           ひきこもり2   

                                          
                                               ひきこもり3

                                          
              彼女が先にってしまったので

                    ぼくはバスルームでたのさ

                             朝 小鳥はもうんでいって

                                   部屋には誰もいなかった

                                                      ビートルズ 『ノルウェイの




                            dufy blue mozart
 
                                          

 

                   わたしね、プロのになるつもりだったの。

                      コンクールで優勝したこともあるし・・・。

                  まあ、一点曇りのないだったわね。

                    でも変なことが起こって・・・・。

                                                 村上春樹  『ノルウェイの


                                           ノラ


                         ピアノ5


                     音大の四年の時ね。

                        突然左のが動かなくなっちゃったの。

                           どうして動かないのかわからないんだけど、とにかく全然動かないのよ。


                                             ゆび

                 
                  ずいぶんいろんな検査したんだけれど、よくわからないの。

                 だから的なものじゃないかって。


                                  A6017_I1.jpg


               ノル3
                                                   

                                  当分れて暮らしなさいって言われたの。

                           『ノルウェイの


                     ピアノ3


                                         ノル1


                        で、しばらくすることにしたの。

       でも、だったわ。何をしても頭の中にのことしか浮かんでこないのよ。

                                                 ひきこもり

                                                 
           一生このままが動かないんじゃないだろうか?

              もしそうなったらこれからいったいどうやってきていけばいいんだろう?


                                            ピアノ1
                                                   
                                                                      
            私はね、四つの時からを始めて、そのことだけを考えて生きてきたのよ。

                  そんな風にして生きてきた女の子からをとってごらんなさいよ。

                      いったい何が残る?

                            そんなのってひどすぎると思わない?
                                        
                                                       『ノルウェイの


                                         ねこ カーテン
                                           

                                     ノル2

                 

                              ピアノ2



                         ローランサン4


                                                         ひきこもり1


   
               さん・・・・・。                 

           挫折の後にもは続いています。そこにもいろんなものがあるのですよ。

       も、も、機械仕掛けのも・・・・さえも・・・。

                               N・ミハルコフ  『機械仕掛けののための未完成のチェホフの戯曲』

                                                    ねこリーディングキャット2

                                                          
 

     カロ歳時記

               saison de karo 109


                          山羊・羊絶壁の草喰いに来る 成井惠子


                                    スガン

           スガン5
                    
           

               ムッシュ・スガンは牝山羊のことでうまくいったためしがない。

               ある、山羊は綱を切って、の中へ逃げ去ってしまう。

               そうしてではが彼女たちを食べてしまうのである。



                                         03504_240x400.jpg


               
               やれやれダメだ。もう一匹も飼わないことだな・・・。

               人の良いムッシュ・スガンは言う。

               匹の牝山羊を同じような手でなくした後、彼はやっぱり匹目の山羊を買った。

                                                        ドーデ 『風車小屋便り』


                              やぎ1
                


               その山羊は、なんとしかったことだろう。

               目はしくて、蹄は黒くピカピカ、真白な毛はまるで雪のヴェールのよう。

               
               ムッシュ・スガンは、屋敷の中庭に、サンザシの垣根をめぐらした菜園をもっている。

               彼がこの新しいマドモワゼルをつないだのはここである。


                                            134396596390413217904_237018w.jpg


               地のいちばんきれいな場所に、一本の杭を打ち、

               綱をなるべく長くのばしてやった。

               山羊はとても満足そうに、喜んでを食んでいた。

               ムッシュ・スガンは安心した。

               だが、それは勘違いというものだった。


                         スガン1



               ある日、を眺めて牝山羊は考えた。

               あのいところに行ってみたいわ。

               こんな綱なんかないところで、ヒースの茂みをかけめぐるのは、

               どんなにしいことか・・・。


                                                 スガン3


                        スガン11



 
               杭を抜き綱を切り、彼女は屋敷をげ出した。

               どんどん登って、山腹の広々としたに着いた。

               思う存分飛び跳ねて、新鮮なは食べ放題。


                                スガン13


               がったりけだしたり、

               の頂きに上ったかと思うと、窪地の底に駆け降りる・・・。

               彼女には何にもいものがなかったのだ。
                

                         b0245306_21373269.jpg
                                     

               お昼ごろ、彼女はを食べている羚羊の群れに紛れ込んだ。

                     白い衣装をつけた者は、彼らにセンセーションを巻き起こした。


                                                   スガン9


               一番味の良いを与え、

               この羚羊のムッシュたちは、と彼女に色目を使った。

                                 スガン12                                      

                                                  スガン4


               そして、一匹の黒い毛並みの羚羊は、

               彼女と森の中で一時を過ごすさえ得たのである。


                                スガン8



                 スガン10
                                                  

               突然、が冷たくなった。

               山は色になる。夕暮れが来たのだ。

               の上から見下ろすと、野良は靄にかすんでいた。



               ウォー  ォー 

               振り返ると、ぴんと立った短いと、ぎらぎら光るが見えた。

               は赤いを火のようにぺろぺろ動かした。


                                    スガン02


               ははあ、ムッシュ・スガンのマドモワゼルだね。

               牝山羊はさっと身構えた。

               を殺せるなんて思ったわけじゃない。

               自分がどこまでえるか、そうとしたのである。

               細い脚の牝山羊は、なんと 十ぺんも、を退却させ、息を入れさせたのだ。

               それは一晩中続いた。


                     スガン00



                 ああ、せめてけまで持ちこたえさえすれば・・・・。

                      スガンさんの牝山羊はそう思った。

                      
                                  hosi_convert_20150103170706.jpg


ひとつ、またひとつとが消えていった。

               いは続いた。白々と一条の明りが地平線に現れ始めた。


                スガン03

               
               けだけを待って、すっかり血に染まった純白の毛皮にくるまって、

               彼女はれたのだった。

               ・・・・

               やっとが来た・・・。

                                              ドーデ  『風車小屋便り』


                                                         31VW2ZdSltL__SS200_.jpg
                            
                                                                  ・・・・・