Chat du mois 今月の猫

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                            勾玉の形に眠り梅雨の猫      村越縁 


            勾玉8
                                  勾玉5


                   が初めてこのに逢ったのは、山腹の柏のに一人上っていた時であった。


                     まがたま3

        
                                   まがたま6

 
                              目の下に白くうねっているの安河を眺めていると、

                                  意外にも柏の枝の下からい声が起こった。


                                      まがたま4

         
                            『素戔嗚命・・・すさのおのみこと』
                               
                                                     勾玉4


                                         まがたま3                                                                                                                        
                                                                       
                             そこには三人のが、うららかな日を浴びて、しきりに何かい興じていた。

                                                            まがたま4大
                                                      
                                                   縺セ縺後◆縺セ・狙convert_20140603012007

                                
                                                                  

          彼女等は皆かごをひじにかけているところを見ると、か木のを摘みにきた娘らしかった。


             は柏の根元のの上へ、勢いよくどさりと飛び降りた。

               が、その拍子にを滑らせて、あっけにとられたたちの中へ、仰向けにざまに転がってしまった。

                        たちは、顔を見合わせていたが、やがて愉快そうにいだした。 


                                   勾玉6



                                     勾玉2


                                                               勾玉5                                  
              「いことをお教えしましょうか。」者が言った。

                「何だ。そのいことと言うのは。」は答えた。

                  「あなたのにかけておいでになるをひとつ頂かせて下さい。」

                    「をくれ?くれと言えばやらないものでもないが、をもらってどうするのだ。」

                      「あなたは今ここへ来た十五六のがお好きでしょう?お好きじゃありませんか。

                       あの(おもいかねぬし)の姪を?」

                                                             勾玉7  

                                            
                                        勾玉3


                                               まがたま2

                   勾玉5


                                                     勾玉4



                         「そうか、あれはの姪か。」

              「そらご覧なさい。したってすぐにわれます。ですから、わたしにをひとつお寄こしなさい。」



                  勾玉7
 勾玉2










                     「そうしてはどうするのだ?」

                          「なに、そのをあのに渡して、あなたのし召しを伝えるのです。」



                                                       まがたま1

                                                                 勾玉1
                               

                     ふたりはしばらくっていた。

           やがては、首にかけたの中から、もっとも美しい一玉を抜いて、

                          のまま者の手に渡した。
                                              
                                                     『素戔嗚命・・・すさのおのみこと』
                  
                                        
                勾玉3
                       勾玉6


                                           勾玉5

                                                                                                                              
                                                                   野菊


                        には古代に惹かれた一時期がありました。

                         向的、刻なの著作中、

                             のストーリーにはが溢れています。

                        はこのあと、すったもんだのすえ、

                            はアッサリふられてしまうのでした・・・ザンネン。

                                                        カロ
                                                                                                                         まがたま2
                                                                                                  
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                    ちらちらと陽炎立ちぬ猫の塚    夏目漱石



                  ねこ老2

 
    
                   早稲田へ移ってから、が段々せてきた。

                   日が当たると縁側に寝ている。

                   味がかった色いを、ぼんやりひとところに落ちつけているのみである。

                   長い尻尾の毛が抜けてきた。

                                                            夏目漱石 『の墓』




                                            ねこ老5

                               
                                                   用キャットフード



                       おい、がどうかしたようだな、と言うと、

                           そうですね、やっぱり年をとったせいでしょうと、は至極である。

                               自分もそのままにしてっておいた。


                              ねこ老1
                           

                       ある、彼はの寝る夜具の裾に腹ばいになっていたが、

                         やがてうなり声をあげた。



                                        ねこの墓3

                                


                       はよく寝ている。

                          は針仕事に余念がなかった。



                 ねこ老4


                                   しばらくするとまたがうなった。

                                      は漸く針の手をやめた。

                                          は折々うなっていた。



                      ねこ老3




                       日は囲炉裏の縁に乗ったなり、一日うなっていた。

                       薬缶を取ったりするのが気味悪い様であった。
  
                       が、夜になるとのことは自分もも忘れてしまった。


                                  ねこの墓2                        


                              の死んだのは、まさにそのである。


                                   ねこ おちあい



                        は出入りの車夫を呼んで、四角なを買ってきて、

                         何か書いて遣ってくださいと言う。

                   自分はに「の墓」と書いて、に「この下に起るあらん」と認めた。




              しろつめくさ2

         
                                ねこ老8

   

         子供はの左右に硝子の瓶を二つ活けて、を挿した。

                          茶碗にを汲んで墓の前に置いた。


                          ねこ老7 清宮質文


                夕方、四つになるが、(自分はこの時書斎のから見ていた。)

                  たった一人の前へ来て、しばらく白木の棒を見ていたが、
 
                やがて手に持ったおもちゃの杓子を卸して

                  に供えた茶碗のをしゃくって飲んだ。



                              しろつめくさ1
                       

   
         には、きっと妻が一切れの鮭と、鰹節をかけた一杯の飯をの前に供える。

         ただ、この頃は、庭まで持って出ずに、

         大抵は茶の間の箪笥の上へ乗せて置くようである。

                                                        夏目漱石 『の墓』

   

                                   
 
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                   夕ざくら膝貸しくるる人は誰 鈴木俊作

                        ねこ ひざ1




                 ひとの家に行っていて、其所のに乗って来る。

                      私は直ぐを摘んで下ろしてしまう。

                     
                                               志賀直哉  『


                       ねこ ひざ6



              夕ざくら1


                                                                                            夕ざくら7


                                 志賀直哉 の方が好きだったみたい・・・・。



                             心地がよさそうだと思えば、

                          知らない人のでも平気で上ってくる。

                      こういう身勝手な性質を私は好まないのだが、

                   好きがを褒める時には、よくこの性質をも一緒に褒めている。

                                          『



                              ねこ ひざ9


                        

                        好きの友達が膝の上に円くなっているを両手でしながら、

                  「は下っ腹に毛が生えていないから厭だ。」と言ったことがある。

  と思った。

          このようなの仕方をするのに下腹に毛が生えていなかったら、

  具合が悪いだろう。


      
                 ねこ ひざ5




                        夕ざくら3




                    そう言えばの下腹には柔らかな毛が密生している。

                           するにはこれでなくてはるわけだ。

                                                       志賀直哉  『



               膝

               

                                 ねこ ひざ8



           ××


            第一食はの味噌汁に納豆、卵のだけ入れる。

            漬物はなり。

            散歩に出かける。

            書庫へあがり、夜の仕事のための下調べをする。

            猫のがあがってきて、

            しきりにをする。

                                          池波正太郎 『食卓の情景』



                                夕ざくら4

                                                                        



            を開けば、そのページに乗る。

                 それならというので別のをひろげると、

                      わざわざやってきての上に寝そべる。



                               夕ざくら6

                       

                           たまりかねて、

                                「!!」

             
             一喝すると、のそのそ逃げていってしまった。


                                   池波正太郎 『食卓の情景』




                      夕ざくら5




      ねこ ひざ3


          夕ざくら2

 

                            ねこ ひざ7


             
                         sakura.jpg
                  



            ねこ ひざぶる

                       ・・・・



  


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                       そう言えば6


                                 この頃、なんだか、が悪いのよネ・・・・。




                そう言えば3

                     食欲もないし、どうしたのかしら・・・・。



                           
                             そう言えば1





                       そう言えば16




        
           十一歳になった家のが死んだ。

           猫であった。

           墓を、日頃、よく行って寝そべっていた庭のぼけの木の陰につくった。

          「あれは、一体、何匹、を産んだろう?」と、

           妻に聞いたら、即座に返事があった。

           「匹ぐらい。」


         一年三度産むとして、一度に五匹で、

             十年ではこうなる・・・・。

                 その匹はどこへ行ったろう・・・・。


                      半数は幼時に栄養不足で死んでいる。

                            他家へ貰われていったもの・・・。



                         一匹のが、百五十匹のを産む・・・。


                                       大佛次郎  『猫』



                          そう言えば9

                                   そう言えば2
 

                                そう言えば2


                ええっと・・・・か・・・。




               そう言えば5

                               あの・・・・・。  



                        そう言えば3


               うーん・・・・・。かー。

                      ねこ だる1



                                   そう言えば6

                 って・・・大変そう・・。



                そう言えば4

                                         キャリアも途中だしニャー。




                                                                          そう言えば12
                       そう言えば18


                            でも・・・・。  


                                                                                  

                                そう言えば7
                               
                        もうだいぶってきちゃったし・・。




                     そう言えば15

                     ッ もう?




                                        そう言えば19

                        母性感じるニャ


                  そう言えば14

                        そろそろ体操しなくちゃ。

                                   

                                                  そう言えば3

                                                                                                     
  今月の    Chat du mois

         月のねこ  Chat fevrier




                      内のチヨが隣のタマを待つ夜かな 正岡子規


            千代とたま2
  




        湯ヶ島には、梶井基次郎も滞在していた。

        梶井は毎晩のように私のところに遊びに来ていた。


                                                             宇野千代 『生きて行く私』




                      千代とたま11

                          梶井基次郎の写真はなぜかみんな不鮮明




                                       6千代とたま1

                                             宇野千代 かっこいい 




                         千代とたま14

             タマさん・・・なあに・・チヨさん




        梶井はその頃、肺結核の第三期であったとのことであったが、

        骨太で、肩幅が広く、

        誰ひとり、梶井の真の病状を察しているものはなかった。



                     

                       千代とたま10

                    

 

            或る時、私は梶井のところで、珍しいものを見た。

            それは、巴里のウビガンの香水であった。                       



                   千代とたま1



            梶井がウビガンの香水を持っている、それがどんなに、

                   人の目にはあり得べきもないことのように思われたとしても、

                          私には、いかにも梶井が、持っているらしいもの、と思われた。



                          ひなたぼっこ




                        湯ヶ島から馬込へ帰っていた私のところに、

                                  梶井からハガキが来た。



                   千代とたま12



                         「四、五日中に、東京へ出る用事がありますから、

                          そのついでに、お宅へもお寄りします。」



                 千代とたま9



                         私はそのハガを手に持って、
 
                         「梶井さんが馬込へ来ます。」

                         と言って、ふれまわった。


                         「やっぱり、宇野千梶井基次郎は、

                         何かあったのだな。」

                         と噂されたとは、

                         私はにもしらなかった。


                                                宇野千代 『生きて行く私』




          千代とたま8




                  
          十七、八の頃であろうか、

          自分が神妙に裁板の前に座って仕事をしていると、

          ものさしだと思って何気なく取り上げようとした手先に、

          ヒヤリと冷たい湿っぽいものがふれて、

          私は思わずきゃっと飛びあがってしまったが、

          それはの鼻であった。

                                                 森田たま  『もめん随筆』




        千代とたま13




          ものさしを置いたところへ 

          いつかがやってきて、そっと座っていたのであった。

          私はその時、針仕事をしながら、自分ひとりの物思いに耽っていた。

          が人の秘密を盗み見ていると思った。

          は憎らしい以上に怖ろしい。


                                            森田たま  『もめん随筆』




           千代とたま9



                                                         千代とたま10


                                                                                         morita
                                                                                                                       
                 森田たま なかなかキレイ

                                           


           千代とたま6

             どっちがチヨ


                             千代とたま7
                                   

                                     どっちがタマ

                continuation to read