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  の一冊
          livre de karo

                                        差し色につかふも西鶴忌  ふけとしこ
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                    陰暦日は西鶴忌。 ちょうど今頃。

                        西はたくさんの著作、膨大な句も遺した元禄を代表するです。

                 市井の人々のを闊達な筆で描写、 浮世草子は彼に始まります。

     京の裕福な町人の妻おさんと手代の茂右衛門の悲恋、「」の物語も西鶴の代表作。

              ならぬ恋は無残な結末となりますが、 愛に正直だったおさんは今も人気の高い

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                                                             喜多川歌麿  おさんの相

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                         西鶴の後輩にあたる近松門左衛門も同じテーマの作品を書いています。

               こちらは「」。 近松作品はドラマチック、歌舞伎や浄瑠璃の当り演目となりました。

                    写真は近松バージョンの映画化、溝口健二の「近松物語」。 何と美しいでしょう。

                                
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              さんの新句集『』は、言葉の差し色が効いた見事な句でいっぱいです。
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                                につかふ錆朱も西鶴忌  ふけとしこ
                  地味な着物にの紐。  おさんの衣装のようですね。

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                                                桃の夜のといふ苦きもの
                                              がまんしている女性の姿か。 桃は甘く、く。


             梨を剝くむかしをほめられし
                             おさんの、そして、さんの額です。
                                                                 f0135024_19393525_convert_20160924142603.jpg
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                                              鏑木清方  「夏の客」            
                   
                        予報より早く雨くる
                              すべてのことはすぎたり、すぎたり。

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                さんはお料理な方のようです。

                           に立っている時の句、食べ物の句がそれは魅力的!

                                                  風鈴や酢へつべく魚を切り
                                             風鈴の音に、酢の香がってきそう。

          ☆彡2小
               や生姜を針に刻みゐて  
                             切るそばから生姜は星になって・・。

                                 雨の字にが四つレモン切る  
                                       こちらはレモンのがみな雨つぶに。

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                     と木綿腐と男の
                             いちばん柔らかいのはか?    

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              山近く暮らしを焦がしけり
                           山の景と焦げた秋刀魚。 どんなにしいでしょう。

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                         めくやピエロが描き終へて 
                                      描かれた涙にほんとうの涙が

                                                                 pierodesu (2)
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                        箱庭の二人でもしさう
                                   箱庭の山、川をえて、二人はどこへ・・・。            

                                         みちゆき北野恒富kore
                                                             北野恒富  「道行」

           うれしや、 いにかへての人じゃもの・・・。  

                                           おさん  井原西鶴 『暦屋ものがたり おさん茂右衛門』 

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                  伽羅kore
                                           鏑木清方  「伽羅」                            

         aki (2)kore
              
                 いわし雲ほどは降りてこい 
                               いわし雲のひとひらは、ふけさんにとって、何よりも

                            の真中に拗ねてゐるひとり
                                              は少女か、それともオジイサンか。

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                    雪の日をたい羊い山羊    ふけとしこ

                              さん、ありがとうございます!     カロ

                                                    hitsuji_sheep_30837-300x300.jpg
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  歳時記
          saison de karo 

                                      愛情もも喉通る  横須賀洋子

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                  このもいくつのアイスクリームを食べたやら。

             朝食代わり、 お昼の一口、 おやつ、 夕食後、 風呂上り、 お休み前。 

                           ついでにの中・・・。        

                                   これをice-cream_25610-300x300 (2)burこれ                     
                  
           のアイスクリームが食べたい。 と、の二時に彼女が宣言した。

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                       は通りに出てをつかまえた。
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               どこでもいいから・アイスクリームを売っている店に。 と、

                    僕は運転手に言うと、あとは目を閉じてをした。

                                                  「ブルーベリー・アイスクリーム」

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                             夜の街を走るタクシー。 眠たい

         二時。 むらさきの酸っぱいツブツブをほどよく浮かべたアイスクリームはみつかるでしょうか。  

                                  
                  しき氷菓をすこと惜しく  今井千鶴子
                                         見ていれば、にとけてしまう。


                タクシーはらぬ街の見知らぬビルの前にまった。

  本当にここはアイスクリームを売ってるの? と、僕は運転手に訊ねた。  来たんですが、と、運転手は言った。

                        僕は金を払ってタクシーを降り、ビルに入った。  

     ビルの受付には、二十歳ばかりの若い女が座っていた。僕が、・アイスクリームを、と言うと、

                    彼女は、なにもよりによってこんなに、という不快な表情を浮かべた。

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                                                 バニラならよかったのか・・・。

                        ・・・ここに住所と氏名を書いてに。

         僕はを借りて、紙片に住所と氏名を書きこんだ。 そして、階段を上ってのドアを押した。

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                  部屋の真中には大きなテーブルがあって、若い男が座り、書類を持って交互に見比べていた。

            紙片を差し出すと、彼はそこにばたんとゴム印を押した。  
                                                           「ブルーベリー・アイスクリーム」


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                       少年のめる氷菓のき色   小山陽子
                                  色に日焼けして。

              ・アイスクリームを求めてさまようのはのため?!            


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       のドアにたどり着くまでに、僕は深い川を渡らねばならなかった。 時折ぽんぽんというい銃声が聞こえた。

                                                                   
      
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                        ドアと8番ドアの間に、古いを利用した野戦病院があった。 

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               食堂にはドラム缶3つ分の・アイスクリームがあったが、

    ・アイスクリームはなかった。 ブルーベリーならだよ。 コックが教えてくれた。

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       のドアは砲撃で完全に破壊され、あとにはドアのだけが残っていた。

               枠にはメモ用紙がピンで貼り付けられていた。  御用の方はに、
          
                         が最後のドアだった。

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            中では立派な身なりをした男がふたり、大アリクイと徒競走をしているところだった。

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                彼等はみんな・アイスクリームを狙って、ここへやってきたのだ。 

                 僕は感情的な人間ではない。  冷凍金庫を開けて・アイスクリームを手にした。

        はどのくらいお入れしましょう。  売場の女の子が訊ねた。

                       3。 僕はクールに答えた。
                                                             
                                      ノルデ春 (2)     

         ・アイスクリームを手に家に帰りついたのは、明方のだった。

                      彼女はもうぐっすりとっていた。 

                                               「ブルーベリー・アイスクリーム」

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                                                                  起きたら食べるワ

             ポ12 (2)

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              氷菓互ひに中年の恋  秋元不死男
                             ふたりの前にあるのは、の皿に溶けてゆくアイスクリーム。
                                     
                                               aisukurimu3 (2)        


                             少女らへの氷菓くる  平松美知子 
                        最近こういう句を読むと、が大事だなって、思います、ネ。   
               
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               newyear_c93 (2)untotiisai       newyear_c93 (2)untotiisai
                 pafe unntotiisai
                                                    
                         のアイスクリイムや蘇る   正岡子規
                                       暑い日、買ってきてくれたのは妹さんか。 お母さんか。

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                                     子規の描くあのへちま


                                    へ、感謝をこめて。
                                                                ice-cream_25610-300x300 (2)unntotiisai
  
    カの一冊
          livre de karo

                                セザンヌの庭の最小家族  𠮷岡一三

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                                                         ポール・セザンヌ  ノルマンディーの農園

                          kuroba1 (2)
                
                          セザンヌの緑。 しいですね。 

             近代絵画のと言われる巨匠、セザンヌ。 彼は一生涯ほとんど絵が売れませんでした!  残念。  

               それでも毎日毎日描き続けたのですから、絵にたいする気持ちのさが思われます。 

              この絵も、じっと見ていると、みどりの濃いを、画家と一緒にいているよう。


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             𠮷さんは生来、自己にな人のように思われてならない。    
                      
                                            仁   『遠方』 序文より

                    𠮷さんの『』は優れた句集です。

            𠮷岡さんは経済ので活躍してこられた企業人。

    長く社会の実践的な役割をうことは簡単ではありません。 と冷静さ、そして、思い切りの良さも必要ですね。

                  のものであろう感性に加え、長年のお仕事に培われた確かな視線が、

                          𠮷岡さんの句に落ち着きとみを与えています。

                         kuroba1 (3)       
                    
                片蔭の底辺歩く    
                            夏をしくしてくれる句。          

                                     に鳴きだした蟬から死にはじむ 
                                   夏、えさせてくれる句。

                                           kuroba1 (3)

                   ikimono_kurage_5428-500x375.png  kuragesyou.png

                                             硫黄島帰りのかも知れぬ
                                                 海月は、そして歴史につながる。

                           へらへらと否定の否定
                          海月のような生き方良いですネ。 でも、はけっこう難しい。


                 放心の転職なき履歴 
                               海月はの中にもいる。
                                                            ikimono_kurage_5427-500x375.png
             goldfish3 (3)            goldfish3 (4)
                                  天動説している金魚かな
                             金魚は学者でしたか。           
                                                goldfish3 (2)

            らぬ秋刀魚そのままにあてよ
                            目をあけたまま焼かれる秋刀魚、よおくわってやりたい!

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                 乱婚火焔型土器曼珠沙華
                                   なんと! 曼珠沙華もビックリです。   
                       
                              縄文に抜歯の栗の花
                      縄文土器がに見えてきました!     
                             
                               doki-nagaoka01長岡馬高井関 火焔型               
                                                                  5bfdd8fa-1520-452c-bfbe-b845299b618b小
                         
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                                          ゴッホ 12本のひまわり

                            見つからぬの手紙麦の秋  
                          ゴッホも絵の売れなかった絵描きさん。 
                                    、後世にたくさんの作品を残してくれました。

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              自然に学ぶこと、現実とすること、僕はこれをやめるつもりはない。

                 これが本当に絵を描くということだ。  正確な模写よりも、もっとしく。

                                           ビンセント・ヴァン・ゴッホ  弟テオへの手紙  

                
                       𠮷さんの句作を語っているようです。  
                                                           kuroba1 (3) 

                  ゴーギャンののような海女がいた   
                             なんでしょうネ~。  

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                                                 ゴーギャン ふたりのタヒチ少女


        セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン。  𠮷さんは多才、 長い絵のキャリアもお持ちです。 絵も見てみたい!!

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                            アトリエにて。 𠮷さん  デッサンさん

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                                                                  セザンヌ 食卓の林檎
 
                                  一昨日の悪人なおもて喰う
           善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや 親鸞上人の言葉。よく知られていますが、しい・・。
              𠮷岡さんがご自分なりに出されたのような句です。        
                                 
                    kuroba1 (2)  5bfdd8fa-1520-452c-bfbe-b845299b618b小  kuroba1 (3)

               𠮷作品の特徴のひとつは家族へのあたたかく、ちょっとまななざし。 

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                         父母の写真の泊まる家
                                     お父さんお母さんを詠まれた句はときます。

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                 夕立がとぎれから電話   
                                             柿着いたとのみから電話
                                     の良い兄弟なのですネ。 
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                    落第生め前に佇つ 
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                        入江安吉
                                                       入江安吉撮影

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                                                           セザンヌ  湖畔

                               セザンヌの庭の最小家族  
                           最小とは・・・奥様とおのことでしょうか。                      
   
                    緑陰にを逃がしてになる  
                                こちらも、緑陰に託す句。
                             詩情と奥様へのお気持ちがあふれていますね。

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                                                       セザンヌ マダムセザンヌ    

                 kuroba1 (2) kuroba1 (2) kuroba1 (2)

                   八月十五日まで何もなし    𠮷岡一三 
                           平和を支えてこられた𠮷岡さんのです。   
                                    午後からも、夜も、明日も明後日も、もないように・・・。                                  
                      
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                𠮷さん、 おめでとうございます。 うれしくうれしく読みました。       カロ

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       歳時記
              saison de karo 4

                                       物やふと人のふまで夏痩せぬ  夏目漱石
                 
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                ついにやってきた。 
                         
           い日。 食欲がないといいつつ、夏痩せしては体にわるい、と食べ始めます。
  
                        食べ始めると、美味しいものはやっぱり美味しい。

                      いものも、塩味の効いたものも、酸っぱいものも、

                           サッパリしたものも、コッテリしたものも、美味しい。

                 大勢で食べても美味しい。 で食べても、これまた美味しい。

                                     ピカソ1
                                                ピカソ青年時代の名作。 「大食いの子」

                ☆彡2小

         かった梅雨。 商店街に飾られた七夕竹も、雨にぬれていることが多かったです。  今年のから。 
                                                    
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                                              七夕短冊その1 飼えるといいね!  (=^・^=)             
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                       玻璃盤にのしたゝるかな   漱石
                                         胃弱だった漱石。 でもとってもくいしんぼ!

               漱石の好物は甘いもの。 ことにジャムには目がなかったとか・・・。
                                                                tegaki09imgtK3-768x545kore.jpg
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                                                バターとベリーのダブル

                 茶の間から細君が出てきてと主人の鼻の先へ坐る。

           ちょっと と呼ぶ。  なんだ。  今月はちっと足りませんが。 足りんはずはない。 

             医者へも薬礼は済ましたし、 本屋へも先月払ったじゃないか。 今月は余らなければならん。

          それでもあなたがご飯を召し上がらんでパンをお食べになったり、をお舐めになるものですから。

           元来ジャムを幾缶舐めたのかい。 今月はつ入りましたよ。

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               八つ?  そんなに舐めたえはない。

                   あなたばかりじゃありません。 子どもも舐めます。

                     舐めたって五、六円くらいなものだ。

                                                   夏目漱石  『吾輩は猫である』  

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                                     暑・・・。 わたくしにもジャムを。 ねこ      

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                            にわれはなりたや雲の峰   清水径子
                           どんなに美味しいことでしょう、と思いつつ、チョットくなる。


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                            野原行く少女はみんなバナナ持つ  衛藤夏子
                                  にみんなのお腹のなかへ。
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              夏山のこぶあめむすび 大谷のり子
                                  あめ、昆布、おむすび。みんなう塩味。

                                 しくてしょっぱい飴とバナナ買う  横須賀洋子 
                         飴とバナナ。なんだか本当に淋しい味。 
                                                          kyanndel (2)

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                                            七夕短冊その2 きっとなれるよ。 おばさん買いにいくからね。
    ケーキ   
 
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                   雲の峰餌のごとし   岡本眸
                           お昼は食べたいところ。

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                          駅弁のねむたし雲の峰   彌榮浩樹
                                   昼はでした・・。

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                                                 七夕竹短冊その3  実はおばさんもほしい!                                                     

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             胡瓜より茄子写生かな   正岡子規
                            もおいしいけれど。

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              よく揉んでまぶたの如きもみ  中西ひろ美
                        たしかにあの胡瓜のかたさはのかたさ! どんなでしょう。

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                                                               横浜きゅうり アップ
 
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                         ところてんのかれてゐる清水かな   夏目漱石
                     らかな水に打たれるところてんになれば涼しいだろーな。 とりあえずご飯も食べて。 
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                                           七夕短冊その4 すばらしい願いごと。 さすが36歳、男性。                 
            20140326154405082 (3)kore小                    
                                     
                  しのぶれどにいでにけりわがは物や思ふと人の問ふまで  平兼盛
                                       恋煩いと夏痩せできた感じ。

                             物やふと人のふまで夏痩せぬ  夏目漱石
                                     ごを!

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                         お見舞い申し上げます。 よい夏を!  カロ

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        歳時記
             saison de karo 
           
                                    夏帯やといふは美しく  鈴木真砂女

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                 あれは去年の夏、盆も間近かの或るのことでござりました。

                町の寄り合いのくずれで、よそのお人と二三人あのの橋の上でええ心持になって

              風に吹かれていたのでございます。 するとやら、

            い浴衣着たがすうっと私のすぐ傍をすりよって通るのでございます。

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                                                          臥龍橋 大正期 kamimononet

    諏訪さん15こっち                               

             この広い橋の上を人の傍を通らいでもと、そう思うて見ますと、

              れた女房のおはんでございます。 思わずあと追いそうになりながらも、

                 お人の手前もござりますけに、わざと間おいていで警察の横手までいきますと、

            あとから私の来るのが分かったのでござりましょう、くらい板塀のところでっておりました。

              か、変わりないか、久しかったなあ。 と私は申しました。

                 おはんは白い着て、見覚えのある手織縞のをしめておりました。

                                                             宇野千代  『おはん』

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                の上でめぐりあったふたりはもと夫婦。

       宇野千代の小説『』の語り手加納屋は、愛人と妻の間をゆらゆらと行き来するたよりない男性。  
 
                                    舞台は宇野千代さんの故郷山口県です。  
            
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              臥龍橋からほど近く、同じ錦川にかかる錦帯橋。 春の美しい写真。
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          おはんと加納屋との間には小学生のもありますが、

               夫は芸者さんのもとにって、妻子とはもう七八年も別れたまま。

                 夫を思い続けていたおはん。 ふたりは、この再会をきっかけに、

                   古道具の店の奥で、しのびうようになります。

                   芸者のさんとの安逸な暮らしに慣れ切った加納屋は、 

             おかよさんときっぱりれることもできず、おはんや息子のこともにかかります。

                                           夏の花 蓮

                               白地着てが刻の水の音  斎藤梅子
                          魔の時間は誘惑の時間、そしての時間。

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                                  のひとを帰して明易き  和泉香津子
                                           という哀切なことば。

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                             うつし身にきもの着るのあと  岩月通子
                             白地にが映っているよう。

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                   浴衣着てひににまぎれ去り   中村汀女
                            こちらはの濃い浴衣か。
                                                
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                    、と裏木戸のあく音がして、  お晩で、というこんまいが聞こえました。

            か、といいながらをあけてますと、ちょうど木戸のあわいから、

                河原町の堤のあたりであげてるのでございましょう、 揚げ花火のにあがって、

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        ぱちぱちとはじけたと見る間に、雨戸のそとに身を寄せて、おどおどとお高祖頭巾の紐といているおはんの姿が、

              その明るいあかりの中に、と照らしだされたのでございます。

                   、というておはんは顔をかくしました。
                                                           『おはん』

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                                                       臥龍橋  ishike2002

          IMG_4116 (2)                                                                 
                                                         
                                  の冷えよりも冷え浴衣  小原啄葉
                             白い浴衣にはイメージがつきまとう。

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                     もう所帯をもってやりなおそうとした加納屋とおはんでしたが、            

             不幸がかさなり、悲劇的な事故で息子をったふたりは、二度と会うことがありませんでした。

          加納屋は彼に尽くしてくれるおかよのもとに戻り、

                息子の四十九日のあと、おはんは住み慣れた町をにします。

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               おはんが加納屋に残した手紙です。

                   何ごともみな、さきのの約束ごとでござりますけに、

                     どうぞ案じて下されますな。 忌の法事もすみましたことゆえ、

                        いまはもう、ふるさとの家をはなれましてもええように思いましてなァ。

                     そこと行くさきのあては申しあげませねど、私ひとり朝夕の口すぎして行きますくらい、

                    何とかなるよに思いますけに、案じてくださりますな。

                して、風邪などお引きくだされますな。              おはんより。

                       旦那さままいる

                                                       宇野千代 『おはん』

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          はやく母に死なれた宇野千代さん、お父さんが再婚した人は彼女と十二歳しか違わぬでした。

           継母はやさしく、千代さんをがります。  『』のモデルはこのお母さんであるとか。

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         父の死後、を出、奔放な恋愛を繰り返した千代さんですが、いつも義母の生活を気にかけていました。、

               母も義理の娘をどこまでもじます。  やさしくもい情の人おはんは、お母さん、 

       悪い女性のようですが、それでもに男性を愛すおかよは千代さんのようにも思えます。

                                みなですネ。
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                               夏帯やといふは美しく  鈴木真砂女
                                              一途とはなんとなこと。

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